2024年10月28日、韓国メディア『KBS』が報じたのですが――、
中国安徽省合肥市に住んでいた50代の韓国人男性が、反スパイ法違反の疑いで今年05月に逮捕された。
彼は以前、『サムスン電子』の半導体部門に勤務していた経歴があり、中国内の半導体企業で働いていた。
――となっています。
本件が事実なのかと、メディアが韓国外交部、中国外交部に確認しました。まず、韓国外交部の定例記者ブリーフィングが以下です。
<質問>
韓国人が中国でスパイ容疑により今年05月に拘束されたと伝えられていますが、政府は事前に把握していたのかが気になります。また、現在治療薬も受け取れない状況にあるとされていますが、どのような領事支援を行っているのかご説明いただけますか。
そして、この件について政府の立場もお聞かせください。
(『メディアペン』記者:キム・ソジョン)
<回答>
政府は事件を認知した直後から、必要な領事支援を提供しています。詳細な内容については明らかにできないことをご理解ください。<質問>
在中国韓国大使館は、今年05月の時点では反スパイ法違反行為で韓国人が逮捕された事実について「そのような事実はない」と明確に否定しました。しかし、最近の問い合わせでは「関連内容を確認できない」という立場に変わっています。
この件について外交部が把握している内容があれば教えてください。
(『ニューデイリー』記者:チョン・ウソク)
<回答>
この件に関して、具体的な内容を明らかにすることはできないことをご理解ください。⇒参照・引用元:『韓国 外交部』公式サイト「대변인 정례브리핑 (10.29)」
いつから、韓国政府は「韓国人が中国当局に、反スパイ法違反で逮捕された」という事実を知っていたのか?――が追求されています。
いったん在中国韓国大使館は「否定」したのに、最近では「確認できない」と言を左右にしています。知っていたのにとぼけたのか? それとも本当に知らなかったか? です。
次に、中国外交部の定例記者ブリーフィングです。
『KBS』記者:
昨日、『KBS』は中国で初めて韓国人が反スパイ法違反の疑いで逮捕されたと報じた。中国外務省はこのニュースを確認できますか? 逮捕された韓国人の現在の状況はどうなっているのでしょうか?韓国政府はこの人物の釈放について中国政府と交渉したのか?
林剣:
この韓国人市民はスパイ活動の疑いで、中国当局によって法に基づいて逮捕された。関連部門は、韓国駐中国大使館に対して領事通知を行い、大使館の領事官が職務を遂行するための必要な便宜を提供している。
中国は法治国家であり、違法行為や犯罪活動を法に基づいて処罰する一方で、当事者の合法的な権利を保障している。
中国外交部は、逮捕は事実であると認めました。「韓国駐中国大使館に対して領事通知を行い」としていますが、これが逮捕した05月当時に行ったのか、それとも最近になって行ったのかは不明です。
中国当局は逮捕したことを認めず、「関連情報は持ち合わせていない」とばっくれるからです。
今回の件が興味深いのは、半導体企業に勤務していた韓国人が、中国の情報をスパイしていた――とされていることです。中国側が「何か(あるいは誰か)と交換する」ために拘束した可能性もあります。
真相は例によって竹藪の中ですが、韓国の皆さんも中国には行かない方いいです。韓国人も捕まる可能性があります。
(吉田ハンチング@dcp)