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韓国の対外債務「6,583億ドル」短期債務は1,420億ドル、対外貨準備高の34%

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2024年08月21日、『韓国銀行』が2024年第2四半期(06月末)時点での「International Investment Position」(対外資産負債残高:略称「IIP」)を公表しました。

これは国際収支統計のフローと違ってストックのデータで、その時点での各項目の残高を示しています。

2024年第2四半期
対外資産:2兆3,952億ドル
対外負債:1兆5,367億ドル
純資産(資産 – 負債):8,582億ドル

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「Press Releases International Investment Position(Q2 2024)」

資産と負債、純資産(資産 – 負債)の推移を見ると以下のようになります。

韓国メディアは資産が「1兆5,367億ドル」あるので大丈夫――という話をするでしょうが、韓国の場合には債権・債務の方をきにしなければなりません。

債権は外国から取り立てられる金額、債務は逆に外国が韓国から取り立てることができる金額です。

結論からいってしまうと、今回の発表はあまり面白くありません。


↑黄色マーカーが「Short-term external debt ratio」です。

2024年第2四半期
債権:1兆3,907億ドル
債務:6,583億ドル
純債権(債権 – 債務):3,815億ドル

韓国が「純債務国」(債権より債務の方が多い)と思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。韓国は「純債権国」で、簡単にいえば借金より資産の方が多いので――一応は安全と見られます。

今回の発表で興味深いのは「Short-term external debt ratio」です。

これは、短期債務(1年以内に返済しなければならない債務)と外貨準備高で割ったものです。

なぜこんな数値を計算するかといえば、何かあって「短期債務をすぐ返せ」といわれても外貨準備高でカバーできるかどうか、を判断するためです。この「Short-term external debt ratio」が2024年第2四半期時点で「34.4%」。

つまり、「外貨準備高の34.4%分だけ“1年以内に返済しなければならない借金”がある」わけです。

また、この「Short-term external debt ratio」がじわじわと上昇しています。

Short-term external debt ratio
2023年4Q:33.5%
2024年1Q:33.6%
2024年2Q:34.4% ←今ココ

2024年第2四半期は、対前期比で0.8%ポイント上昇しています。

韓国の場合、外貨準備高が公表されている分、本当にあるのか――は常に疑問です。もちろん1997年のアジア通貨危機(韓国ではしばしば「IMF危機」と呼称する)の際にウソをついていたからです。

(吉田ハンチング@dcp)

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