毎度おなじみの中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』が、インドを脅迫しています。もっとも、同紙は、中国共産党の代弁者となっていつもどこかの国(台湾を含む)を脅迫していますので、今に始まったことではありませんけれども。
インドは中国と国境線を巡って対立しています。
その影響もあって、インドは中国のアプリを一斉に遮断するなどの強硬措置を行い、また次世代の通信インフラ規格5Gについても「中国企業『ファーウェイ』(Huawei:華為技術)の製品は使わないようにしよう」という方向で動いていました。
ところが、インドの電子情報技術大臣のSanjay Dhotreさんは「『ファーウェイ』と『ZTE』を5Gネットワークインフラから除外する計画はない」と発言。
中国は大喜びだったのですが……識者からは「この発言は欧州メーカーから譲歩を引き出すためのカードに過ぎない」という指摘が出ています。
つまり、自由主義世界の企業の製品を使うことに決めてはいるが、「やっぱり『ファーウェイ』にしようかなぁ」などと気を持たせ、価格面や技術面において譲歩を引き出すための、いわば交渉のカードに使うつもりだ、というのです。
で、「やっぱり『ファーウェイ』は使いません」と手のひら返しをするわけです。
中国はこのような指摘が大変にお気に召さないようで、同紙では以下のような記事を掲載しています。
(前略)
『ファーウェイ』と『ZTE』に対するインドの態度の逆転が後で「手のひら返し」をするのための単なるトリックである場合、古い5G機器とテクノロジーに高い価格を支払うことになる。(中略)
インドが中国との関係を損なうことに傾倒し、中国の投資を追い払うならば、インドの経済的および技術的発展は恐らく災害に突入するだろう。
というわけで、やっぱり最後は脅して終わるわけです(笑)。中国は、よその国を脅さずには済まない国なのです。
(吉田ハンチング@dcp)