中国では、Topの習近平さんから商務部、外交部、国務院などの政府機関、上から下までこぞって「中国よいとこ、投資に最適」とウソばかり言っています。
これは投資に使うお金、経済の墜落を支えるためのお金がないからです。
外資系の資金流出が続いており、お金を入れてくれないと経済発展どころか現状維持もできません。
上掲のとおり、中国への直接投資は、2022年第1四半期には「1,072億ドル」もあったのですが、ずんずん減って、2023年第3四半期には「-121億ドル」と赤転(つまり外国へ出ていく方が多くなった)。
その後2四半期も黒字ながら、177億ドル、102億ドルとショボい数字が続き、2024年第2四半期には再び赤転して「-250億ドル」。
出ていくお金が倍の規模になったのです。
外国人投資家の皆さんは無慈悲に中国から資金を抜いています。
「いいぞ! もっとやれ! 中国なんか石器時代に戻してやればいいんだ」ですが、韓国にもお金が入らなくなっています。
韓国はお金が出ていくばかり……と嘆き節
外国人投資家が株式市場から巨額を抜いている――という話と、韓国の個人投資家が自国市場からお金を海外に移している――という話は、Money1でも先にご紹介しました。
市場というのは冷たいもので、それこそ無慈悲に「増える方に」お金が移動するのです。嘆いても無駄です。
さすがに韓国メディアも気づいたようで、例えば『毎日経済』は「『ここまで来ると韓国大脱出』…お金も人も、企業までもが離れる悲しい大韓民国」というタイトルの記事を出しています。
「韓国からお金が出ていっている」という嘆き節の記事ですが、「韓国からの資金流出」という記述の基になっているのは、『OECD』(Organisation for Economic Co-operation and Developmentの略:経済協力開発機構)の公表している「直接投資」のデータです。
以下が『OECD』のオリジナルデータです。
↑黄色のマーカーが韓国のFDI Outward Flows(韓国から外国への投資金額:つまり出ていくお金)、赤色のマーカーがFDI Inward Flows(外国から韓国への投資金額:つまり入ってくるお金)です。
直接投資には、FDI Outward Flows(自国から出て行くお金)とFDI Inward Flows(自国に入ってくるお金)があります。
上掲は2024年第2四半期までのデータですが、韓国の直接投資についてまとめると、以下のようになります。
Outward Flows(韓国から出ていったお金):234億4,200万ドル
Inward Flows(韓国に入ってきたお金):39億600万ドル
収支:−195億3,600万ドル(これだけ韓国から出ていった)
韓国から資金が流出するばかりです。
韓国になんか誰が投資するものか
ちなみに『毎日経済』は同記事で以下のように書いています。
(前略)
今年上半期、OECD加盟38か国を含む46か国中、韓国は外国人直接投資の順位で21位にとどまった。1位はアメリカで、1,530億ドルの投資を誘致した。
2位と3位はブラジルとメキシコで、アメリカに隣接し賃金競争力が高いため、多くの投資が行われた。
このような現象は、国内の投資環境の悪化が原因だ。
ある投資業界の最高経営責任者(CEO)は、
「外国人は韓国に特別な人材がいるとも思わず、先端工場を建てても特に多くの優遇を受けられるわけではないと考えている」
と述べ、「国内企業も数多くの労働規制や環境規制のため、国内での投資を避けている」と指摘しました。
(後略)
そうなのです。韓国に投資するような特別な理由は何もありません。技術が特別あるわけではありませんし、暴力団のような労働組合が手ぐすね引いて待っているような国に投資するようなばかは(普通)いません。
(吉田ハンチング@dcp)