「K-バッテリー」(←燃えることアリ)と自画自賛するだけあって、外国のライバル会社が気になるのでしょう。
外信がすでに報じていますが、韓国メディアも「ヨーロッパ最大の電気自動車バッテリーメーカーであるスウェーデンの『Northvolt(ノースボルト)』が破綻申請した」と記事を出しました。
例えば『韓国経済』は――、
「ヨーロッパで最も資金力のあるスタートアップ『ノースボルト』は、バッテリー生産で中国の『CATL』と『BYD』、日本の『パナソニック』、韓国の『LG』と『サムスン』のような企業に対応できる最高の対抗馬とされた」
――と書いています。
(邪推かもしれませんが)「ライバルがいなくなりましたー!」みたいな書きようです。
↑『ノースボルト』が自社HPに出したチャプター11申請についてのリリース。
『ノースボルト』は自社HPで2024年11月21日、アメリカ合衆国テキサス州南部地区の連邦破産裁判所に米国破産法第11章(いわゆるチャプター11)の適用申請を行いました。
破綻したのは確かですが、チャプター11申請なので、これは再建に向けての動きです。破綻して企業がなくなりました――ではありません。
チャプター11は、企業が即座に破綻するわけではなく、財務再建を目指して事業を継続しながら債務整理を行う手続きです。
実際、同社は「再編中も通常通り業務を継続する。2025年第1四半期までに再建を完了し、事業の安定化を目指す」――としています。
しかし、財務状況は非常に厳しく、約58億4,000万ドルの負債を抱えており、手元資金は約3,000万ドルと報告されています。壮絶な債務超過です。
同社は、『フォルクスワーゲン』や『ゴールドマンサックス』、ドイツ政府などから約150億ドル以上の投資を受けていたのですが、電気自動車市場の減速や中国・韓国との価格競争に直面し、2023年には12億ドルの損失を計上。危機的な状況となっていました。
再建を目指すので、韓国バッテリー企業にとって「ライバルがいなくなったー」という単純な話ではないのです。
それよりも、『ノースボルト』が飛ぶぐらい電気自動車の需要減速が効いた――ということです。
韓国企業は大丈夫なのでしょうか。そちらの方を心配した方がいいかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)