今や世界最大手の二次電池メーカーといっていい中国の『CATL』（寧徳時代）の本拠地の工場で大火が発生しました。
以下は現地消防隊が出した公示です。
状況通報
2024年09月29日11時26分、119指令センターに報告があり、寧徳市東僑経済技術開発区の時代1工場区域内の独立建物（面積約1万5千平方メートル）で火災が発生しました。警報を受けた後、消防救援部隊および関連部署が直ちに現場に駆けつけ、救援と応急処置を行い、群衆の避難を組織しました。現在のところ、負傷者の報告はありません。
東僑経済技術開発区消防救援隊
2024年09月29日
火事に遭ったのは「Zベース」と呼ばれる、『CATL』の生産拠点の1つで、2019年09月に建設が開始され、2020年09月に生産が開始されたました。バッテリーセル工場、モジュールパック工場、スプレー塗装工場などを含んでいます。
火災の原因は現在調査中とのことですが、同社は「影響を受ける製品の数は少なく、会社全体の生産および業務への影響は小さい」としています。本当かどうかは分かりませんけれども。
リチウムバッテリー関連ではこのところ火事が相次いでいます。
09月10日
『アリババクラウド』のシンガポールのデータセンターで火災が発生。主要なテクノロジー企業のサービスが中断しました。火災の原因はリチウム電池の爆発と特定されています。
09月14日
インドのヴィシャーカパトナム・コンテナターミナルで火災が発生。辺り一帯が厚い煙に包まれ、一時は緊迫した状況となりました。関係者によると、電気自動車に使用されるリチウム電池が入った高さ40フィートのコンテナから煙が出ているのを勤務中の警察官が発見したとのこと。
09月16日
江蘇省啓東市の『南通北新新能科技』で火災が発生。目撃者によると、工場で最初に爆発が起こり、その後短時間で大火になったとのこと。この会社はリチウム電池のリサイル業務を行っています。
09月23日
カナダのモントリオール港でコンテナ火災が発生。15,000キログラムのリチウムイオン電池が積まれていたコンテナが火災を引き起こし、現場は数時間にわたり濃煙が立ち込め、二次警報が発令されました。同日の19時頃に火災が制御され、避難指示は解除されましたが、火は一晩中燃え続け、翌朝09月24日の07時頃にようやく鎮火しました。
世界的に火災が起こっています。リチウム電池が原因の火災がいくらなんでも多すぎねえか？――なのです。
（吉田ハンチング＠ｄｃｐ）
