2026年10月16日、韓国の国家データ庁は「2026年09月雇用動向」を公表しました。
全般状況は以下のようになっています。
国家データ庁は、
●15~64歳雇用率(OECD比較基準)は70.6%で前年同月比0.2%p上昇
●失業率は2.0%で前年同月比0.1%p下落
●失業者は600千人減少
●青年層失業率は5.4%で前年同月比0.6%p上昇
●季節調整失業率は2.6%で前月比0.1%p下落
――とまとめており、雇用率は上がり、失業率が下がり、失業者も減った――と一見、雇用情勢が良化しているように見えます。しかし、そのように総括するのは間違っています。
質的な雇用情勢の悪化
政府の政策というのは、何よりもまず「雇用」の状況を改善することが求められます。
韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんの政権は、この点においてまったく評価できません。
李在明(イ・ジェミョン)さんを「経済的無知蒙昧」というのは、「お金をばらまくこと」しか知らず、韓国経済の好転にまったく貢献していないからです。
今回のデータに戻ります。
注目しておかなければならないのは、若年層の雇用減少が深刻なことです。
年齢階級別に「就業者増減」と「雇用率の変化」を並べると、以下のようになります。
20代……−17.0万人/−1.0ポイント
30代……+8.1万人/+0.2ポイント
40代……−4.2万人/+0.2ポイント
50代……+4.8万人/+1.3ポイント
60歳以上……+17.2万人/−0.4ポイント
うち70歳以上……+13.8万人/+0.1ポイント
20代の就業者減少17.0万人と、60歳以上の増加17.2万人が、ほぼ同じ規模なのです。
しかも、60歳以上の増加の約8割は70歳以上によるものです。
若年層については、15~29歳の雇用率が44.0%となり、前年より1.1ポイント低下しました。15~34歳で見ても56.1%で0.4ポイント低下しています。
これは単に20代の人口が減ったから就業者数が減少した、というだけでは説明できません。人口に対する就業者の割合そのものが低下しているためです。
要するに、「失業率が低下した」「就業者が増加した」といっても、若者の就業数・就業率はむしろ低下しており、60歳以上の高齢者が雇用情勢の穴を埋めているのです。
もうひとつ、指摘しておかなければならないのは、雇用増加が保健・福祉分野に大きく偏っていることです。

保健・社会福祉サービス業だけで20.7万人増加しています。全体の就業者増加11.3万人の約183%に相当します。
これはもちろん韓国がすでに超高齢化社会※に入っているためです。
※総人口に占める65歳以上の人口の割合(高齢化率)が20%を超えた社会は「超高齢化社会」です。韓国は2024年12月23日に65歳以上の住民登録人口が全体の20%を超えました。
逆に、宿泊・飲食店業は9.7万人減、農林漁業は9.4万人減、教育サービス業は5.3万人減です。
さらに、製造業も6.1万人減、建設業も1.6万人減となっています。
これまで韓国の経済成長を支えてきた業種では就業者は減少していっています。
韓国の雇用増加が、産業の成長による新規雇用の創出よりも、高齢化に伴う保健・福祉需要の拡大に依存している様子が明らかです。
半導体企業の業績が絶好調と大喜びするのは勝手ですが、そのウラで着実に進行している衰亡を見逃してはなりません。
(吉田ハンチング@dcp)





