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【追記・修正】韓国『現代自動車』ロシア工場を1万ルーブルで売却! 売却先はロシア企業で「買い戻し条件付き」

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<<重要な追記・修正 ここから>>
初出の原稿に重要な誤りがありましたので修正および追記を行いました。誠に申し訳ありません。深くお詫び申し上げます。
<<ここまで>>

ロシアが不法にウクライナに侵攻したのは、韓国にとっても痛手でした。ロシアの自動車市場は大きくはないものの、韓国の『現代自動車』は工場を造り、業績を伸ばしていたからです。

世界中の企業がロシアから撤収する中、プーチン大統領は撤収した外国企業が残した資産はロシアが接収するとし……さあ『現代自動車』の工場はどなるでしょうか……でした。


↑『現代自動車』のロシア工場。同社は『GM』のロシア工場も買収してロシアで順調に生産台数を伸ばしていたのです。戦争がなければ……

Money1でもご紹介しましたが、一時『タス通信』から「『現代自動車』のロシア工場はまだ稼働してるよ」という記事が出ていました。これはウラが取れなかったのですが――。2023年12月19日、『現代自動車』が以下のように「ロシア工場の売却を決定した」と公示しました。

処分金額(ウォン):287,337,000,000
処分予定日:2023-12-28

当社が保有しているロシア子会社有限責任会社(LLC) 『HYUNDAI MOTOR MANUFACTURING RUS』の持分を売却する内容のShare Purchase Agreement(SPA)を締結する予定。

-本取引は、当社が『HYUNDAI MOTOR MANUFACTURING RUS LLC』の持分をオプション行使を通じて再買収できるように規定するバイバックオプション(コールオプション)を条件に締結する契約である。

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

ロシア工場の稼動不可能状況が持続」が売却の理由で、売却される資産価値は「約2,873.4億ウォン」です。

円換算して約316.6億円の工場を、ロシア企業の『アートファイナンス』に1万ルーブル(約1万5,857円)で売却します。同社はVWディーラーの『アビロン』の子会社です。

ただ同然の価格ですが、面白いのは、『現代自動車』が買い戻すことが可能なバイバックのオプションが付いていることです(2年後)。ただし、「ロシア政府の承認」があれば――であり、また買い戻すときは市場価格で行うことになります。

さすがに『現代自動車』もせっかく造ったロシア工場をそう簡単に手放してたまるか、という考えのようです。なにせ2021年時点でロシア工場の生産量は23万4,000台規模でした。

『現代自動車』が諦められないのも無理はありません。中国市場で売れなくなっていますので、「せめてロシア市場がまだ健在なら……」という思いがあるでしょう。

ロシアが敗北し、プーチン大統領がどこかに行って平和なロシアになったら――そのときは『現代自動車』のロシア工場も再稼働しているかもしれません。そうなるといいですね。

(柏ケミカル@dcp)

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