Money1でも連日ご紹介しておりますが、ドランプさんが次期アメリカ合衆国大統領に当選してから、ウォン安は進行し、KOSPIは安値進行となっています。
またどん底な不景気からいまだに抜け出せていません。
いよいよ韓国経済の先行きが怪しくなってきているのですが、2024年11月12日、シンクタンク『韓国開発研究院』(KDI)が「KDI経済展望、2024年下半期」を公表しました。
2025年の韓国経済は内需不振が徐々に緩和するが、輸出増加傾向が鈍化し、2024年(2.2%)より低い2.0%成長する見通し
生産可能人口の減少が影響を及ぼし、就業者数の増加は2024年(18万人)より縮小し、14万人程度の増加にとどまると予想されます。
民間消費は、金利引き下げと輸出改善により2024年(1.3%)より高い1.8%の増加が見込まれます。
設備投資は金利引き下げと半導体市場の好調により、2024年(1.6%)より高い2.1%の増加率が予想されます。
建設投資は、累積する建設受注の減少により、2024年(-1.8%)に続き0.7%の減少が見込まれます。
輸出は通商環境の不確実性拡大により、グローバル投資が鈍化し、2024年の高い増加率(7.0%)から調整され、2.1%の増加にとどまる見通しです。
経常収支は輸出増加の鈍化と国内需要の回復があるにもかかわらず、貿易条件(輸入価格に対する輸出価格)の改善により、2024年の875億ドルから930億ドルへ黒字幅が拡大する見通しです。
⇒参照・引用元:『KDI』公式サイト「KDI経済展望、2024年下半期」
最も注目いだたきたいのは、表題の「2025年の韓国経済は……2024年の2.2%よりも低い2.0%になる」という予測です。
『KDI』はさらっと「2024年の2.2%より……」なんて書いていますが、Money1でも過去記事でご紹介したとおり、もともとも2024年通期の予測は「2.6%」でした。
それを2024年08月に「2.5%」と、1%ポイント下方修正したのです。
『KDI』は今回の公表で「0.3%ポイント」も下げて、「2024年通期は2.2%」としました。
どんどん下方修正しているのですが、来年2025年はその2.2%からさらに0.2%下げると予想しました。
先にご紹介したとおり、建設部門の不振は韓国経済に大きな重しになります。
今回の予測で『KDI』は――建設投資は「2024年:-1.8%」からさらに「2025年:-0.7%」とマイナス成長を続ける――としました。
これは非常に懸念されるポイントです。
さらに深刻なダメージを与えそうなのは「輸出」です。
2024年には対前年比でプラス7.0%となりそうですが、来年はプラス2.1%と、成長率が急落しそうな予測なのです。
いつまで輸出が増えたー!と喜んでいられるかね――という予測です。そもそも『KDI』は、韓国政府の「輸出が大幅に増え、経済は回復している」という大本営発表に懐疑的な態度を取ってきました。
恐らく『KDI』の態度の方が正しいです。予定どおり、韓国の経済成長率は2.0%を割り、ゼロ成長に向かって進んでいくのです。
韓国の皆さんは過去の栄光「漢江の奇跡」を胸に抱いて、ただただ長い冬を耐える生活を送ることになるのです。
(吉田ハンチング@dcp)