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信用取引とはナニか その01「信用取引で可能になること」

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佐藤ボイラー(バカ)が新たな株式の売買を行っていますが、信用口座を開設して信用取引でとのこと。ど素人で売買も5回目なのに大した度胸ですな。しかも「空売」も仕掛けているようで……筆者などは「特攻隊か!」と思うわけですが。

しかし、まあ誰にでも初めてというのはあるわけで、「信用取引をうまく使うこと」は確かに利益を高めるための手段ではあります。そこで今回は「信用取引」についてご紹介します。

株式の売買には「現物取引」と「信用取引」の二つがあります。現物取引は、その名のとおり「実際にある株式」を取引することです。株式は発行株数が決っており、市場ではその株式を売ったり買ったりするわけですが、あなたが買った株式はあなたの名義になり、その証明が(電子的に:ヘンな言い方ですがデータ上という意味です)交付されるようになっていますね。

■信用取引で可能になること

信用取引とは「手持ちの資金(株式)以上の取引を行えるようにするための方法を使って、取引すること」です。「信用」という言葉が付いているのは、証券会社に自分のことを「信用してもらって行う」からです。「担保となる資金や株式がどのくらいあるか」が信用してもらえるかどうかの基準になります。

信用取引では次のことができます。

①資金以上の売買ができる
②空売ができる

まず①ですが、信用取引では証券会社から資金を借りて株式を買うことができます。これが「信用買い」です。「信用で買い玉を建てる」という言い方も一般的で、自分が持っている資金の約3倍の取引ができるようになるのです。

例えば手元に資金が100万円あったら約300万円まで取引ができるわけです。ただし、これはあくまでも証券会社から資金を借りて行うわけですから、所定の金利が発生します(次の記事で詳述)。ですので、信用取引は金利分のコストを見込んで行う必要があります。これは現物取引では発生しないリスクです。

次に②です。「空売」という言葉だけは聞いたことがある人が多いでしょう。通常は、「株式を安いときに買って、高くなったら売る」を行って利益を出しますね。これとは逆に「高いときに売って、安くなったら買う」を行って利益を出す方法です。

「売るための株式を持っていないのにナニを売るの?」と思うかもしれませんが、売るための株式は証券会社から借りるのです。実際のチャートで見てみますと、

※モブキャスト(銘柄:3664/東証マザーズ)。株マップ.comのクオンツチャートより引用。手数料・消費税、貸し株に掛かるコストなどは計算していません。あくまでもイメージ図と考えてください。

のようになります。通常の現物取引の場合には、自分の持っている株式しか売ることはできませんが、信用取引を使えば「株式を借りてそれを売り(これが「信用売り」です)、後で買って、その差額分利益を出すことができる」のです。

この「株価の下落局面でも利益を出すことができる」のは信用取引の大きなメリットです。「信用の売り玉を建てる」ことを「空売」というのです。手元に何もない、つまり「」なのに売りを行うことからこの名前があります。

前記のとおり証券会社はタダでは株を貸してくれません。「貸し株のための料金」が別途取られます。この分のコストも考えておかなくてはなりません。また、その銘柄の株式が必ず借りられるとは限りません。貸し株してもらえない銘柄もあるのです。

「信用買い」「信用売り」はうまく使えば利益を大きくできる仕組みですが、リスクもあります。また信用取引には「制度信用取引」と「一般信用取引」があります。次回はこれらについてご紹介しましょう。

(吉田ハンチング@dcp)