おススメ記事

韓国尹(ユン)候補「サード追加配備だ!」。中国に真っ向から逆らう

広告

小ネタかもしれませんが重要なポイントになるかもしれませんので、ご紹介します。


↑THAAD(Terminal High Altitude Area Defenseの略)ミサイル。弾道ミサイルを終末段階で迎撃するためのシステムです。

最大野党『国民の力』の統一大統領候補・尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが「韓国にTHAAD(サード)を追加配備すべき」という意見をFacebookで公開しました。

具体的には、

사드 추가배치
サード追加配備

と書いただけですが、これは大きな事件です。

2022年01月31日、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんの外交安保公約を担当する選対本部傘下の「グローバルビジョン委員会」と「外交安保政策本部」は記者会見を開き、「尹錫悦政府は北朝鮮のミサイル脅威から2,000万首都圏住民の生命と財産を守るためにTHAADを追加配備する」と明言しました。

アメリカ合衆国が泣いて喜びそうな意思表明です。さっぱり人気がないバイデン政権ですので号泣するかもしれません。

THAAD配備を巡って韓国は中国に屈服した

日本でも韓国についてサード事態」という言葉が知られています。意味は「中国が韓国をぎゅうぎゅう締め付けた」です。

韓国が合衆国に協力してミサイル防衛の一環として韓国内にTHAADの配備を進めたところ、中国が猛反発し、韓国に対して経済的な制裁が行われました。で、韓国が屈服していわゆる「三不合意」をしてしまうのですが、そこまでの流れは以下のようになります。

2014年06月03日
スカパロッティ米韓連合司令官が、ソウルで開催された国防フォーラムで、合衆国がTHAADの韓国配備を推進していることを発表。

――韓国国防部はこの発表を直ちに否定。

2015年01月04日
中国・常万全国防部長が韓国・韓民求国防長官と会談を行い、THAAD配備について懸念を表明

2016年01月06日
北朝鮮が水爆実験を行う。

2016年01月13日
朴槿恵(パク・クネ)大統領がTHAAD配備を検討すると発表。

2016年02月07日
米韓の間でTHAAD配備について正規協議が開始される。

2016年07月08日
韓国星州にTHAAD配備が正式決定。

2016年08月頃から
中国における韓国への嫌がらせが本格化。
(韓国人のビザの発給制限、中国における韓国人芸能人の公演制限、THAAD配備に土地を提供した韓国『ロッテグループ』に対する中国当局による執拗な税務調査など)

⇒これがいわゆる「サード事態

2016年09月05日
朴槿恵(パク・クネ)大統領が習近平総書記と会談。経済的報復の撤回を求めるもスルーされる。

――朴槿恵(パク・クネ)大統領が辞任。

2017年07月06日
文在寅大統領が習近平総書記と会談。経済的報復の撤回を要請。これもスルーされる。

2017年10月13日
「中韓通貨スワップ協定」が延長される。

2017年10月24日
中韓国防相会談が実施。

2017年10月30日
韓国・康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が、

アメリカのミサイル防衛に参加しない
日・米・韓の安保協力を軍事同盟化しない
THAADの追加配備をしない

という、いわゆる「三不合意」を発表。

三不合意」を見ていただければ分かるとおり、中国の経済制裁に耐えかねた韓国は降参して、国の安全保障の枠組みを決める権利を中国に奪われてしまったのです。

李在明は「THAAD追加配備に反対」「尹は無責任」と非難

ですので、今回の尹錫悦(ユン・ソギョル)さんの「THAADを追加配備だ」という意思表明は、中国の定めた「三不合意」と真正面から激突することになります。

尹さんが大統領になってTHAADの追加配備を実現したら、中国からまた経済制裁を食らうことになりそうです。

一方、政府与党『共に民主党』の統一大統領候補である李在明(イ・ジェミョン)さんは、この尹さんの発言(?)について反対の意見を表明しました。

『毎日経済』の記事から李在明(イ・ジェミョン)さんの反応についての部分を以下に引用します。

(前略)
反面、李在明(イ・ジェミョン)と『共に民主党』候補は31日、自分のFacebookに「サード追加配備不要」というブルックス前駐韓米軍司令官の言葉を紹介しながら「米側も必要ないというTHAADを中国の報復を看過して追加配備するというのは無責任だ」と強力に反対した。
(後略)
⇒参照・引用元:『毎日経済』「尹錫悦『THAAD追加配備』…李在明『戦争で死ぬのは青年、無責任だ』」

尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは、Money1でも先にご紹介したとおり、「THAADを配備するかどうかは韓国の主権に関わる話だ」と述べたことがあります。

このような意見を持つ尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の誕生を中国は許しはしないでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

広告