日韓の対立が激しくなり、いよいよ明日08月02日(金)には「日本政府が韓国をホワイト国から外す閣議決定を行う」とされています。
Money1でもお伝えしてきたとおり、この発表が市場が開いている間に行われた場合、韓国の株式市場も相当な下落に見舞われるでしょう。もし、市場が閉まってから行われたとしたら08月05日(月)は韓国株式市場にとって、文字どおりの「ブラックマンデー」になることが予測されます。
高純度のフッ化水素を製造できるメーカー!?
いずれにせよ日韓対立によって深刻な事態になるかもしれない韓国株式市場ですが、まさに韓国の「希望の星」として株価を上昇させている企業があるのをご存じでしょうか? それが「ソウルブレイン社(Soulbrain Co Ltd)」です。
ソウルブレイン社は半導体製造関連企業の一つとされ、
「主に半導体産業で使用される化学物質の生産に従事する韓国系企業」(『Investing.com』より引用)
「半導体関連化学製品の製造・販売・取引会社。主にオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、エッチング液などの化学蒸着(CVD)製品を 取り扱う。液晶ディスプレイ(LCD)、 光ファイバー処理に使用される化学品も製造、販売する」(『Bloomberg』より引用)
といった説明がされます。日本が輸出管理を強化すると発表した半導体製造関連3品目のうち「フッ化水素」を高純度で生産できる(可能性のある)メーカーと(韓国では)目されています。というのは、このソウルブレイン社は「フッ酸」を製造してきた企業なのです。
フッ酸はフッ化水素の水溶液ですが、そもそもフッ酸をつくる技術とフッ化水素(気体・ガス)をつくる技術はまるで違います。さらに「99.999%」(ファイブナイン)以上の高純度のフッ化水素を安定して大量生産する技術とノウハウは日本の企業にしかありません。
それはひとまず置きますが、ソウルブレイン社は韓国が今回の難事を克服するための希望の星のように(韓国国内では)考えられており、株価が上昇しているのです。07月23日には韓国紙に「ソウルブレインのフッ化水素量産工場が9月から稼動する」といった飛ばし記事が出ています。
上掲は直近1年のソウルブレイン社のチャートですが(基にしたチャートは『Bloomberg』より引用)、07月02日以降急騰しているのが分かります。
ただし、このソウルブレイン社は上記のとおり日本製品の代替となるような高純度のフッ化水素の製造ができる企業ではありません。少なくも現在は。09月末に稼働するという、その工場がどのようなものなるかは分かりませんが、あまり期待しすぎないようにするのがいいのではないでしょうか。株価が急落してひどい目に遭う可能性は否定できませんので。投資はあくまでも自己判断で、です。
⇒参照・引用元:『MTN』(ハングル)「なくてはならない日本産のエッチング用『液体フッ化水素』、韓国企業が独自に解決」(記事タイトルは筆者意訳)
http://m.mtn.co.kr/news/news_view.php?mmn_idx=2019072311573155979#_enliple
(柏ケミカル@dcp)