2026年11月06日、韓国国会において、
「尹錫悦(ユン・ソギョル)政権の検察庁、国家情報院、監査院などによる捏造捜査・捏造起訴などの疑惑の真相究明のための特別検察官の任命などに関する法律案(捏造起訴特別検察官法)」
――が、政府与党に成り上がった『共に民主党』の賛成多数で可決しました。

これは尹錫悦(ユン・ソギョル)政権下で検察・国家情報院・監査院によって行われた捜査・起訴が「捏造されたものでかどうか」を真相究明するという法律です。
いうまでもありませんが――これは韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんが起訴されている裁判5件に対して、全部帳消しにしようという意図を持って作られたものです。
韓国人がどうなろうが、筆者の知ったことではありませんが、左派・進歩系人士がいかに卑劣なのかが良く分かる内容ですので、(非常に長文になるのですが)以下に全文を和訳します。
よくまあこれほど姑息、卑劣な内容を考えつくものだと驚きます。
法案の原文は『国民参加立法センター』の法案ページ「議案番号2218763」で見ることができます。
法律第 号
尹錫悦政権の検察庁、国家情報院、監査院などによる捏造捜査・捏造起訴などの疑惑の真相究明のための特別検察官の任命などに関する法律案第1条(目的)
この法律は、第2条に規定する事件の徹底した真相究明のため、独立した地位を有する特別検察官の任命および職務などに関して必要な事項を定めることを目的とする。第2条(特別検察官の捜査対象)
①この法律に基づく特別検察官の捜査対象は、次の各号の事件およびその関連事件に限る。1.次の各目の事件またはその事件に関連して、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領とその配偶者である金建希(キム・ゴンヒ)、大統領秘書室、国家安保室、法務部、検察庁、国家情報院、監査院などで行われた、事件の歪曲・隠蔽・もみ消し・強圧・懐柔、証拠の隠滅・隠匿・偽造・変造、捜査情報の流出およびこれらに準ずる適法手続に違反した捜査権などの誤用・乱用行為、恣意的・偏向的な法適用や証拠選別などを通じた公訴権(公訴提起および公訴維持を含む。以下、この法律において同じ)の誤用・乱用行為など、検察権を誤用・乱用し、または誤用・乱用させたという犯罪疑惑の一切。
ア.大庄洞都市開発事業に関連する背任、不正な金品授受、不正行為などの疑惑事件。
イ.慰礼新都市開発事業に関連する背任、不正な金品授受、不正行為などの疑惑事件。
ウ.キム・ヨン前民主研究院副院長の金品授受疑惑事件。
エ.柏峴洞マンション開発事業に関連する背任、不正な金品授受、不正行為などの疑惑事件。
オ.大庄洞・柏峴洞開発事業に関連する公職選挙法違反(虚偽事実公表)事件。
カ.城南FCの広告および後援に関連する第三者収賄疑惑事件。
キ.公職選挙法違反事件の証人キム・ジンソンに対する偽証教唆事件。
ク.『SBW』(サンバンウル)の北朝鮮送金事件。
ケ.李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事の京畿道法人カード使用および背任疑惑事件。
コ.黄海での公務員射殺関連事件。
サ.文在寅政権の統計操作疑惑事件。
シ.ソウル中央地方検察庁の大統領選介入・世論操作特別捜査チームによる、多数の報道関係者・報道機関を対象とした、尹錫悦(ユン・ソギョル)に対する名誉毀損容疑の虚偽報道疑惑事件。※原文は가、나、다……ですが、分かりやすようにア、イ、ウ……と置き換えてます(引用者注)。
2.第1号の事件に関連し、野党代表の排除などの目的を達成するため、通常の場合とは異なり、長期間にわたって大規模な検察人員を集中動員し、検察行政権を乱用し、または乱用させたという犯罪疑惑事件。
3.第1号および第2号の事件に関連し、公務員らが職務を放棄し、または職権を乱用するなどして、捜査および監査を適法手続に反して強行し、または故意に遅延・隠蔽・庇護したという疑惑事件、あるいは各事件に関連して証拠を捏造・隠滅・隠匿し、または捏造・隠滅・隠匿を教唆したという疑惑事件。
4.第1号から第3号までの事件に関連する告訴・告発事件。
5.第1号から第4号までの事件の捜査過程で認知または調査された関連事件、および特別検察官の捜査を妨害する一切の行為。
6.第1号から第5号までの事件に関連して起訴され、裁判が係属中の事件(併合事件を含む)。
②第1項に基づき捜査対象となる公職者は、特別検察官の捜査を妨害し、または支障を与える行為をしてはならず、捜査に関連して公正な職務遂行が困難であると判断される場合には、当該職務の遂行を回避しなければならない。
③この法律において「関連事件」とは、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
1.犯人隠匿罪、犯人逃避罪、証拠隠滅罪、「刑法」第152条および「国会における証言・鑑定などに関する法律」に基づく偽証罪・誣告的偽証罪・虚偽供述罪、虚偽鑑定・通訳罪または盗品に関する罪、およびその本犯の罪。
2.第1項各号の事件に関連して、適法な手続に従って収集した証拠物を共通にする罪。
3.この事件の犯罪収益の原因またはその処分による、「刑法」第129条から第133条まで、第355条および第356条の罪。
4.第1項各号の事件に関連し、1つの目的のために同時に、または手段と結果の関係において行われた犯罪。
第3条(特別検察官の任命)
①国会議長は、第2条第1項各号の事件(本文および各目の事件を含む。以下「第2条第1項の事件」という)を捜査するため、この法律の施行日から2日以内に、1人の特別検察官を任命するよう、大統領に書面で要請しなければならない。②大統領は、第1項に基づく要請を受けた日から3日以内に、1人の特別検察官を任命するための候補者推薦を、「国会法」第33条に基づくすべての交渉団体と、非交渉団体のうち議席数が最も多い団体に、書面で依頼しなければならない。大統領が3日以内に依頼しない場合、国会議長が遅滞なくこれを依頼しなければならない。
③第2項に基づき特別検察官候補者の推薦依頼を受けた団体は、依頼を受けた日から3日以内に、「法院組織法」第42条第1項各号の職に15年以上在職した者(「法院組織法」第42条第1項各号の職位のうち、2つ以上の職位に在職した者については、その在職年数を合算する)の中から、それぞれ1人ずつを大統領に書面で推薦しなければならない。この場合、同じ期間内に候補者を推薦しなかった団体は、推薦権を放棄したものとみなす。
④第3項に基づく特別検察官候補者の推薦を受けた大統領は、推薦を受けた日から3日以内に、推薦候補者の中から1人を特別検察官に任命しなければならない。
⑤大統領が第4項に基づく特別検察官の任命を行わない場合には、第3項に基づく推薦候補者のうち最年長者が、特別検察官に任命されたものとみなす。
第4条(特別検察官の欠格事由)
次の各号のいずれかに該当する者は、特別検察官に任命することができない。1.大韓民国の国民でない者。
2.「国家公務員法」第2条または「地方公務員法」第2条に基づく公務員。
ただし、「尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領らによる内乱・外患行為の真相究明のための特別検察官の任命などに関する法律」、「金建希(キム・ゴンヒ)と明泰均(ミョン・テギュン)・コンジン法師に関連する国政壟断および違法な選挙介入事件などの真相究明のための特別検察官の任命などに関する法律」、「殉職海兵隊員に関する捜査妨害および事件隠蔽などの真相究明のための特別検察官の任命などに関する法律」、「尹錫悦(ユン・ソギョル)・金建希(キム・ゴンヒ)による内乱・外患および国政壟断行為の真相究明のための特別検察官の任命などに関する法律」(以下「4大特別検察官法」という)、および「特別検察官の任命などに関する法律」に基づいて任命された特別検察官および特別検察官補は除く。
3.特別検察官の任命日前1年以内に、大統領秘書室所属の公務員の職にあった者。
4.政党の党籍を有する者、または特別検察官の任命日前1年以内に党籍を有していた者。
5.「公職選挙法」に基づいて実施される選挙に、候補者(予備候補者を含む)として登録した者。
6.「国家公務員法」第33条各号のいずれかに該当する者。
第5条(特別検察官の政治的中立および職務上の独立)
特別検察官は、政治的中立を守らなければならず、独立してその職務を遂行する。第6条(特別検察官の職務範囲と権限など)
①特別検察官の職務範囲は、次の各号のとおりとする。1.第2条第1項の事件に関する捜査、公訴提起、公訴維持、およびその可否の決定。
2.第9条に基づいて任命された特別検察官補および特別捜査官と、関係機関から派遣された公務員に対する指揮・監督。②第1項各号の特別検察官の職務範囲に属する事項のうち、公訴提起および公訴維持の可否の決定に関する事項は、特別検察官に専属する。ただし、特別検察官は、職務遂行に必要な場合、第9条に基づいて任命された特別検察官補、または第7条および第8条に基づく公訴維持弁護士に、その一部を委任することができる。
③第2項に基づき、公訴提起および公訴維持の可否の決定に関する職務を委任する場合にも、特別検察官は、委任した職務について必要な範囲で引き続き指揮・監督する。
④特別検察官は、その職務を遂行するに当たって必要な場合、大検察庁(またはその捜査・公訴事務を承継した機関)、高位公職者犯罪捜査処、警察庁などの関係機関の長、および4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官に対し、第2条第1項の事件に関連する事件の捜査記録および証拠などの資料の提出、捜査活動の支援など、捜査協力を要請することができる。
⑤特別検察官は、その職務を遂行するに当たって必要な場合、「大統領記録物管理に関する法律」第4条および第17条にかかわらず、捜査に関連する大統領記録物が次の各号のいずれかに該当するときは、これを閲覧し、または写しの作成および資料の提出を受けることができる。
1.国会の在籍議員の5分の3以上による賛成議決がある場合。
2.管轄の地方法院判事が、当該大統領指定記録物が重要な証拠に該当すると判断して令状を発付した場合。
⑥特別検察官は、その職務を遂行するに当たって必要な場合、大検察庁(またはその捜査・公訴事務を承継した機関)、高位公職者犯罪捜査処、警察庁などの関係機関の長、および4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官に対し、所属公務員の派遣勤務とこれに関連する支援を要請することができる。ただし、派遣検察官の数は30人、派遣検察官を除く派遣公務員の数は170人以内とする。
⑦第4項から第6項までの要請を受けた関係機関の長は、これに従わなければならない。関係機関の長がこれに従わない場合、特別検察官は、懲戒議決の要求権者に対し、関係機関の長に対する懲戒手続を開始するよう要請することができる。
⑧「刑事訴訟法」、「検察庁法」(第4条第2項を除く)、「高位公職者犯罪捜査処の設置および運営に関する法律」、その他の法令のうち、検察官および捜査処検察官の権限に関する規定は、この法律に反しない限り、特別検察官について準用する。
第7条(公訴維持弁護士)
①特別検察官は、第2条第1項の事件の公訴維持のため、弁護士資格を有する特別捜査官の中から、公訴維持を担当する弁護士を指定することができる。②第1項の公訴維持弁護士は、担当事件の終局裁判が確定するまで、公訴維持について、この法律または特別検察官の委任が定める範囲に従い、特別検察官と同一の権限および義務を有する。ただし、公訴提起および公訴維持の可否の決定に関する事項は、第6条第2項による。
第8条(公訴維持中の事件などに関する特別検察官の権限など)
①特別検察官は、捜査の経過を考慮して必要と判断する場合、第2条第1項の事件のうち、検察官(4大特別検察官法に基づいて任命された特別検察官を含む)が捜査、起訴または公訴維持を行っている事件について、移管を要求することができる。この場合、要求を受けた機関の長は、これに従わなければならない。②第1項に基づき移管を要求された機関の長が事件を移管しない場合、移管を要求した時から15日が経過した時点で、特別検察官に事件が移管される。
③特別検察官は、第1項に基づき移管を受けた事件について、移管を要求した当時、公訴を遂行していた検察官に、特別検察官の指揮を受けて引き続き公訴を遂行させることができる。
④特別検察官は、第3項に関連し、移管を要求した当時、公訴を遂行していた検察官が指揮に従わない場合、その検察官を公訴遂行業務から排除することができる。この場合、特別検察官は、必要に応じて公訴維持を担当する弁護士を指定することができる。
⑤第3項に基づいて特別検察官の指揮を受ける検察官は、特別検察官の下に派遣されたものとみなす。ただし、第6条第6項に基づく派遣検察官の数には算入しない。
⑥特別検察官は、第1項に基づき移管を受けた事件に関連し、事件の内容および規模などに照らして、他の機関が公訴を維持することが適切であると判断する場合、当該地方検察庁など、公訴維持を担当する機関に事件を移管することができる。
⑦特別検察官は、第1項に基づき移管を受けた事件の公訴維持(公訴維持の可否の決定を含む)業務を遂行する。
第9条(特別検察官補と特別捜査官)
①特別検察官は、「法院組織法」第42条第1項各号の職に7年以上在職した者(「法院組織法」第42条第1項各号の職位のうち、2つ以上の職位に在職した者については、その在職年数を合算する)の中から、7人以上11人以下の特別検察官補候補者を選び、大統領に特別検察官補として任命するよう要請することができる。大統領は、要請を受けた日から5日以内に、その候補者の中から6人の特別検察官補を任命しなければならない。大統領が特別検察官補の任命を行わない場合には、第3条第5項を準用する。
②特別検察官補は、特別検察官の指揮・監督に従い、第2条第1項の事件に関連する捜査と、裁判が係属中の事件の公訴維持を担当し、特別捜査官および関係機関から派遣された公務員に対する指揮・監督を行う。この場合、公訴提起および公訴維持の可否の決定に関する特別検察官補の権限は、第6条第2項および第3項による。
派遣検察官または公訴維持弁護士は、特別検察官または特別検察官補の指揮・監督に従い、特別検察官および特別検察官補が在廷しなくても、法廷で公訴を維持することができる。
③特別検察官は、その職務を遂行するに当たって必要な場合、150人以内の特別捜査官を任命することができる。ただし、必要な場合、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官に対し、所属する特別捜査官の派遣勤務を要請することができる。
④特別捜査官は、第2条第1項の事件の捜査の範囲で、司法警察官の職務を遂行する。
⑤特別検察官補および特別捜査官の欠格事由については第4条を、特別検察官補の権限については第6条第8項を、それぞれ準用する。
⑥特別検察官は、捜査完了後、公訴維持を行う場合には、特別検察官補、特別捜査官など、特別検察官の業務を補助する人員を必要最小限の範囲に維持しなければならない。
第10条(特別検察官らの義務)
①特別検察官、特別検察官補および特別捜査官(以下「特別検察官ら」という)、第6条第6項に基づき派遣された公務員、および特別検察官の職務補助のために採用された者は、職務上知り得た法令による秘密を、在職中および退職後に漏らしてはならない。②特別検察官ら、第6条第6項に基づき派遣された公務員、および特別検察官の職務補助のために採用された者は、第11条第3項から第5項まで、第15条および第16条に基づく場合を除き、捜査内容を公表または漏洩してはならない。
③第6条第6項に基づき派遣された公務員は、この法律に基づく職務に関する情報を所属機関に報告してはならない。
④特別検察官らは、営利を目的とする業務に従事することができず、他の職務を兼ねることができない。
⑤「刑事訴訟法」、「検察庁法」(第4条第2項を除く)、「軍事法院法」、その他の法令のうち、検察官の義務に関する規定は、この法律に反しない限り、特別検察官および特別検察官補に準用する。
第11条(捜査期間など)
①特別検察官は、任命された日から20日以内に、捜査に必要な施設の確保、特別検察官補の任命要請など、職務遂行に必要な準備を行うことができる。ただし、捜査準備期間中であっても、証拠の滅失を防ぐため迅速な証拠収集が必要な場合には、関連する捜査を進めることができ、引き継いだ事件について公訴提起および公訴維持を行うことができる。②特別検察官は、第1項に基づく準備期間が満了した日の翌日から90日以内に、第2条第1項の事件について捜査を完了し、公訴提起の可否を決定しなければならない。
③特別検察官は、第2項の期間内に捜査を完了できず、または公訴提起の可否を決定することが困難な場合には、2回に限り捜査期間を各30日延長することができ、その理由を大統領と国会に、捜査期間満了の3日前までに書面で報告しなければならない。
④特別検察官は、第3項による捜査期間の延長にもかかわらず、その期間内に捜査を完了できず、または公訴提起の可否を決定することが困難な場合には、大統領にその理由を報告し、大統領の承認を受け、1回に限り捜査期間を30日延長することができる。
⑤第4項に基づく報告および承認要請は、捜査期間満了の3日前までに行わなければならず、大統領は、第3項に基づいて延長された捜査期間の満了前日までに、承認の可否を特別検察官に通知しなければならない。大統領が承認の可否を通知しない場合には、承認したものとみなす。
⑥特別検察官は、捜査期間内に捜査を完了できず、または公訴提起の可否を決定できなかった場合、捜査期間満了日から3日以内に、他の法律に優先して、事件を「国家警察と自治警察の組織および運営に関する法律」第16条に基づく国家捜査本部長に引き継がなければならない。この場合、費用支出および活動内訳などの報告については第21条を準用する。ただし、その報告期間の起算日は事件引き継ぎ日とする。
⑦第6項に基づく事件の配当を受けた国家捜査本部の司法警察官は、迅速に捜査を完了し、犯罪の嫌疑があると認められる場合、「刑事訴訟法」に従い、遅滞なく管轄の地方検察庁検事長に事件を送致しなければならない。
⑧第7項に基づき事件の送致を受けた管轄の地方検察庁検事長は、公訴提起の可否を決定し、公訴提起された事件の公訴維持を担当する。この場合、事件の処理報告については、第15条を準用する。
第12条(専属管轄)
この法律に基づく捜査段階で、第2条第1項の事件に関連する差し押さえ・捜索・検証・逮捕または勾留の令状の請求(「通信秘密保護法」上の通信制限措置、通信事実確認資料の提供に対する許可を含む。以下同じ)は、ソウル中央地方法院の専属管轄とする。第13条(令状専担裁判官の任用)
①ソウル中央地方法院長は、第12条の令状審査を専担する裁判官を1人以上任用する。②第1項に基づく令状専担裁判官の任用手続は、「内乱・外患・反乱犯罪などの刑事手続に関する特例法」第8条による。
第14条(裁判期間など)
①特別検察官が公訴提起した事件の裁判は、他の裁判に優先して迅速に行わなければならず、判決の宣告は、第1審では公訴提起日から6カ月以内、第2審および第3審では前審の判決宣告日からそれぞれ3カ月以内に行わなければならない。②「法院組織法」第57条第1項ただし書にかかわらず、第2条第1項の事件に関する裁判の審理および判決は公開する。
③裁判長は、特別検察官または被告人の申請がある場合、特別な事情がない限り、中継を許可しなければならない。ただし、中継を許可しない特別な事情があると判断する場合には、決定によって中継を不許可とすることができ、この場合、その理由を明らかにして宣告する。
④当該裁判では、審理のすべてを速記者に速記させ、録音装置または映像録画装置を使用して録音または映像録画(録音を含むものをいう)を行わなければならない。
⑤第4項に基づき裁判を中継する場合、個人情報・私生活・国家機密などを含む裁判内容について、非識別化措置(法廷内の裁判参加者の身辺または私生活を保護するための視覚的または聴覚的な措置をいう)を講じなくてもよく、関係公務員は、故意または重大な過失による場合でなければ、上記の中継に関連して民事上・刑事上の責任を負わない。
第15条(事件の処理報告)
特別検察官は、第2条第1項の事件について、公訴を提起しない決定をした場合、公訴を提起した場合、および当該事件の判決が確定した場合には、それぞれ10日以内に、これを大統領と国会に書面で報告しなければならない。第16条(事件に関する国民への報告)
特別検察官または特別検察官の命令を受けた特別検察官補は、第2条第1項の事件について、国民の知る権利を保障するため、捜査過程に関する報道機関向け説明を行うことができる。第17条(報酬など)
①特別検察官の報酬および待遇は、高等検事長の例に準ずる。
②特別検察官補の報酬および待遇は、検事長の例に準ずる。
③特別捜査官の報酬および待遇は、3級から5級までに相当する別定職国家公務員の例に準ずる。
④政府は、予備費から、特別検察官の退職時まで、特別検察官らの職務遂行に必要な経費を支給する。
⑤特別検察官は、特別検察官らの職務遂行に必要な事務所、通信施設などの設備の提供を、国家または公共機関に要請することができる。この場合、要請を受けた機関は、正当な理由がない限り、これに従わなければならない。第18条(退職など)
①特別検察官は、正当な理由がなければ退職することができず、退職しようとする場合には、書面によらなければならない。②大統領は、特別検察官が死亡し、または第1項に基づいて辞職願を提出した場合、遅滞なくこれを国会に通知しなければならず、第3条第2項から第5項までに定める任命手続に従って、後任の特別検察官を任命しなければならない。この場合、後任の特別検察官は、前任の特別検察官の職務を承継する。
③第2項に基づき後任の特別検察官を任命する場合、第11条の捜査期間の算定に当たっては、前任・後任の特別検察官の捜査期間を合算する。ただし、特別検察官が辞職願を提出した日から後任の特別検察官が任命される日までの期間は、捜査期間に算入しない。
④特別検察官らは、第15条に基づき、公訴を提起しない決定をし、または判決が確定して報告書を提出したときに、当然に退職する。
第19条(解任など)
①大統領は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、特別検察官または特別検察官補を解任することができない。1.第4条各号に基づく欠格事由が発見された場合。
2.特別検察官が、その職務遂行のため、または第9条第6項に基づいて必要と認め、大統領に特別検察官補の解任を要請する場合。
3.第10条第1項または第4項に違反した場合。
4.第10条第5項に基づき、特別検察官および特別検察官補に準用される、検察官の義務に関する規定に違反した場合。
②大統領は、特別検察官を解任した場合、遅滞なくこれを国会に通知し、第3条第2項から第5項までに定める任命手続に従って、後任の特別検察官を任命しなければならない。この場合、職務の承継については第2項後段を、捜査期間の算定については第3項を、それぞれ準用する。
③大統領は、特別検察官補が死亡し、または特別検察官補を解任した場合、遅滞なく第9条第1項に従って後任の特別検察官補を任命しなければならない。ただし、第1項第2号(第9条第6項に基づく場合に限る)に基づいて特別検察官補を解任した場合は、この限りでない。
④特別検察官は、その職務遂行のため必要なときは、特別捜査官を解任し、または派遣公務員について、所属機関の長に交代を要請することができる。
第20条(身分保障)
特別検察官および特別検察官補は、弾劾または禁錮以上の刑の宣告によらなければ罷免されない。第21条(会計報告など)
特別検察官は、公訴を提起しない決定をした場合、および公訴を提起した事件の判決が確定した場合、10日以内に、費用支出および活動内訳などに関する事項を大統領に書面で報告し、保管している業務関係書類などを検察総長に引き継がなければならない。ただし、公訴を提起した場合には、その公訴提起日までの費用支出および活動内訳などに関する事項を、10日以内に大統領に書面で中間報告しなければならない。
第22条(他の特別検察官との関係)
①この法律の第2条第1項の事件の捜査、公訴提起およびその公訴維持に関連し、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官は、この法律に基づいて任命された特別検察官と相互に協力しなければならない。②この法律の第2条第1項の事件について、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官が公訴を維持している場合には、第8条第1項の場合を除き、第6条第1項第1号にかかわらず、当該特別検察官が引き続き公訴を維持する。
ただし、この場合にも、この法律に基づいて任命された特別検察官と、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官は、相互に協議して別段の定めをすることができる。
③この法律に基づいて任命された特別検察官らは、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官らの職務遂行に影響を及ぼさない。
第23条(捜査記録などに関する特則)
①4大特別検察官法の規定にかかわらず、特別検察官の要請がある場合、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官は、第2条第1項の事件に関連する捜査・公訴提起および公訴維持事件の記録(以下「捜査記録など」という)を提供しなければならない。②4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官が、捜査記録などを提供することが困難な特別な事情がある場合には、特別検察官に捜査記録などを閲覧・複写させなければならない。
③第1項の場合、特別検察官は、提供を受ける捜査記録などを第21条に従って処理しなければならない。特別検察官に提供した捜査記録などについて、4大特別検察官法に基づいて任命された各特別検察官は、4大特別検察官法上、これを検察総長に引き継ぐそれぞれの義務を免れる。
④特別検察官は、第2条第1項の事件に関連する捜査・公訴提起および公訴維持事件の記録を確保するため、大検察庁(またはその捜査・公訴事務を承継した機関)、高位公職者犯罪捜査処、警察庁、その他の捜査機関または公訴維持機関の長に対し、捜査記録などおよび関連資料の提供を要請することができる。この場合、要請を受けた機関の長は、特別な事情がない限り、これに従わなければならない。
⑤第4項にかかわらず、大検察庁(またはその捜査・公訴事務を承継した機関)、高位公職者犯罪捜査処、警察庁、その他の捜査機関または公訴維持機関の長が、捜査記録などを提供することが困難な特別な事情がある場合には、特別検察官に当該記録を閲覧・複写させなければならない。
⑥第4項および第5項に基づいて捜査記録などを提供し、または閲覧・複写させた場合、当該機関の長は、他の法律に従ってその捜査記録などを上級機関または他の機関に引き継ぐ義務があるときにも、引き継ぎ対象から、特別検察官に提供し、または閲覧・複写を許可した部分を除くことができる。
⑦第1項および第4項に基づく捜査記録などに関連する公訴維持事件の記録が裁判所に提出されている場合、特別検察官は、裁判長に裁判記録の閲覧・謄写を申請することができ、裁判長は、特別な理由がない限り、これを許可しなければならない。
第24条(優先的効力)
この法律に基づく特別検察官の捜査対象に関する捜査および公訴提起については、「高位公職者犯罪捜査処の設置および運営に関する法律」第24条および第25条などにかかわらず、この法律を優先して適用する。第25条(特別検察官による懲戒要求)
①特別検察官は、「国家公務員法」その他の法令に規定された懲戒事由に該当し、または第1条に基づく目的に反する行為によって特別検察官の真相究明を妨害した公務員について、所属機関の長に懲戒または問責を要求することができる。②所属機関の長は、第1項に基づく要求を受けた日から遅滞なく、法令に基づく処分を行わなければならない。
第26条(罰則)
偽計または威力によって特別検察官らの職務遂行を妨害した者は、5年以下の懲役に処する。第27条(罰則)
①特別検察官ら、第6条第6項に基づき派遣された公務員、または特別検察官の職務補助のために採用された者が、第10条第1項に違反し、職務上知り得た法令による秘密を漏らしたときは、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金に処する。この場合、5年以下の資格停止を併科することができる。②特別検察官ら、第6条第6項に基づき派遣された公務員、または特別検察官の職務補助のために採用された者が、第10条第2項に違反し、捜査内容を公表または漏洩したときは、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金に処する。この場合、5年以下の資格停止を併科することができる。
③第6条第6項に基づき派遣された公務員が、第10条第3項に違反し、この法律に基づく職務に関する情報を所属機関に報告したときは、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金に処する。この場合、5年以下の資格停止を併科することができる。
第28条(罰則適用における公務員のみなし)
特別検察官ら、および特別検察官の職務補助のために採用された者は、「刑法」その他の法律に基づく罰則を適用する際には、公務員とみなす。第29条(刑罰などの減免)
第2条第1項の事件に関連して「刑法」その他の法律に違反した者が、次の各号のいずれかに該当するときは、その刑を減軽または免除することができる。ただし、第1号および第3号に該当するときは、その刑を減軽または免除しなければならない。1.この法律の罪を犯した後、自首したとき。
2.この法律の罪を犯した者が、この法律の罪を犯した他人を告発し、または他人がこの法律の罪を犯すことを妨げたとき。
3.捜査・裁判手続において、当該事件に関する他人の犯罪を究明する主要な供述もしくは証言、その他の資料提出行為、または犯人検挙のための情報提供に関連し、自らの犯罪によって処罰される場合。
附則
第1条(施行日)
この法律は、公布した日から施行する。第2条(有効期間)
この法律は、第18条第4項に基づいて特別検察官が退職する日まで、その効力を有する。第3条(失効の効果に関する特例)
この法律の失効は、第26条および第27条に基づく罰則に影響を及ぼさない。第4条(公訴時効の停止)
この法律が公布された日から第11条の捜査期間が終了した日まで、第2条第1項の事件に関する公訴時効が停止したものとみなす。第5条(刑罰などの減免に関する適用例)
第29条は、この法律の施行時に捜査中である事件、または裁判所に係属中である事件についても適用する。
第6条(大検察庁などに関連する経過措置)
この法律の施行後、「政府組織法」その他の法律の改正によって大検察庁が廃止され、またはその事務が重大犯罪捜査庁、公訴庁など他の行政機関に分離・承継される場合には、この法律のうち「大検察庁」または「地方検察庁」と規定された部分は、その事務を承継した当該機関にそれぞれ適用されるものとみなす。
法文が長いため、この法律のどこが問題なのかについては別記事を作ります。
(吉田ハンチング@dcp)

