2026年10月30日、韓国『起亜自動車』が2026年第3四半期の業績を公示しました。

2026年第3四半期
総売上:31兆5,974億4,700万ウォン(+10.1%)
営業利益:1兆8,182億5,900万ウォン(+24.3%)
当期純利益:1兆2,855億3,800万ウォン(-9.6%)2026年第1~3四半期累計
総売上:94兆1,363億8,300万ウォン(+9.4%)
営業利益:6兆6,519億3,600万ウォン(-8.1%)
当期純利益:5兆4,458億3,000万ウォン(-10.5%)※( )内は対前年同期比の増減
⇒『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト
今回の2026年第3四半期業績の見どころは、対前年同期比で総売上+10.0%、営業利益24.3%にもかかわらず、当期純利益が-9.6%になったことです。
当期純利益のマイ転について、『起亜自動車』の公式決算説明資料では――「金融損益・その他損益」の赤字転落と、持分法利益の減少によって、営業増益が打ち消された。さらに法人税費用が増えたため、純利益は前年同期比9.6%減となった――となっています。
注目しておきたいのは営業利益率が低下していることです。
営業利益率は「営業利益/総売上」で求め、売上高の何%を本業の利益として残せたかを示す指標です。営業利益率は、企業の本業の収益性を見るために使います。
2026年第1~3四半期の営業利益率の推移を見ると以下のようになります。
| 2026年 | 連結営業利益率〈単期〉 | 対前期比の増減 |
|---|---|---|
| 第1四半期 | 7.5% | +0.9ポイント |
| 第2四半期 | 8.0% | +0.5ポイント |
| 第3四半期 | 5.8% | ▲2.2ポイント |
営業利益率がなぜ低下したのか?ですが、原因としては、
❶原材料価格上昇
❷中東戦争
❸EV販売を増やすための価格引き下げと販売奨励金の拡大
――を挙げることができます。
特にご注目いただきたいのは、❸です。欧州と韓国でEVのシェアを高めるために価格を下げ、奨励金を増やしたことが、利益を削る要因となりました。
また、相対的に利益率が低い(安価な)EVの販売比率が上昇したこと自体も、全体の収益性を悪くしました。安値ダンピング中国メーカーのポンコツ車と戦いに巻き込まれた結果――と見ることもできます。
2020~2026年の「営業利益率の推移」を見ると、以下のようになります。

※『起亜自動車』公表資料を基に作成。
先にご紹介した『現代自動車』と同様に、『起亜自動車』も営業利益率はコロナ禍直後の2021年と同水準まで低下しています。

(吉田ハンチング@dcp)

