韓国の軍事衛星「浮かんでるだけではない」。制御端末用の予算がなかった

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韓国初として打ち上げられた軍事衛星「アナシス2号」ですが、ただ浮かんでいるだけではないという説明が韓国防衛事業庁から出ました。

先に韓国メディア『朝鮮日報(日本語版)』の記事をご紹介しましたが、「制御装置がない」「制御装置がない」という報道は「誤報」だそうです。韓国メディア『NewsDaily』の記事から説明部分を以下に引用します。

(前略)
これと関連し王淨弘(ワン・ジョンホン)防衛事業庁長は20日、国政監査で、「『アナシステム2号』の端末がないから使用できないというわけではない」とし「『アナシステム1号』衛星の制御端末と2号の端末には互換性がある」と答えた。

王庁長は「専門用語による誤解」という趣旨で説明した。

また、地球の軌道を回っている『アナシス2号』を制御するシステムは、すでに導入して試験中である。つまり、衛星制御には全く問題がない旨の王庁長は説明した。
(後略)
⇒参照・引用元:『NewsDaily』「防事庁長『軍用通信衛星、端末なくて制御できないと書かれたのは誤解』」

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

ただ、1号機用の端末で制御できるとしても『アナシス2号』用の端末を製作していなかったのは事実のようで、この説明の前段にこのような部分があるのです。

(前略)
『国民の力』ハン・ギホ議員室は19日、「韓国軍が通信衛星を軌道に安着させたが、衛星を制御する端末事業予算を来年度にも反映していなかった」と明らかにした。

(中略)
ハンギホ議員室は「この衛星を制御する端末事業予算が今年に続き来年も反映されなかった」(後略)

ぶっちゃけて言えば「予算が組まれていなかった」、つまり「お金がない」ので制御端末製作は先送りになったというわけです。来年度の予算にも入っていないのであれば2021年も『アナシス2号』用の制御端末なし、ということになります。

王庁長は「制御するシステムは、すでに導入して試験中」としていますが、予算がついていないのにその試験しているものはどこからどのように入手したのでしょうか。それともこれは『アナシス1号』用のものを使っているということでしょうか。

韓国が「使えるよ」というのであれば、まあそうなのでしょう。ただ浮かんでいるだけのデブリ(宇宙ゴミ)でなかったのは
めでたいことです。

(吉田ハンチング@dcp)

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