定点観測です。
2024年06月21日、韓国の関税庁が「06月01~20日時点の輸出入現況」のデータを公開しました。
以下をご覧ください。
2024年06月01~20日
輸出:357億5,100万ドル(8.5%)
輸入:342億3,300万ドル(-0.6%)
貿易収支(輸出 – 輸入):15億1,800万ドル2024年01月01~06月20日累計
輸出:3,134億8,500万ドル(9.7%)
輸入:2,968億6,300万ドル(-5.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):166億2,200万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「06月01~20日時点の輸出入現況」
06月中盤まできましたが、06月20日時点で貿易収支は「15億1,800万ドル」と黒字になっています。
いつもは月央まで貿易収支は赤字。最後の10日間でひっくり返すのが常だったのですが、当月は20日で黒転しました。これは、(通関ベースでの貿易収支ですが)確実に黒字になるでしょう。
政府のプレスリリース、韓国メディアが浮かれているので一応付き合うと、当月は対年同期比で半導体輸出が大きく増加しています。以下をご覧ください。
↑黄色のマーカーでフォーカスしてあるのが半導体の輸出です。
半導体輸出は、06月01~20日で「73億500万ドル」。対前年同期比で「+50.2%」です。韓国メディアは喜んでいますが、ますます半導体頼みになってきたということなので、大丈夫か――です。
今回ご注目いただきたいのは、対中国貿易の結果です。以下をご覧ください。
↑黄色のマーカーが対中国輸出で金額は「70億3,400万ドル(+5.6%)」、赤いマーカーが対中国輸入で金額は「77億2,700万ドル(-0.8%)」です。
まず、地域別輸出で対中国輸出がTopでないことです。徐々に韓国の一番の輸出先は、中国からアメリカ合衆国に移行してきました。
ただし、輸入元はいまだ中国が一番です。
――で、06月01~20日時点での対中国貿易収支はどうなっているのか――ですが、以下のようになります。
2024年06月01~20日 対中国貿易
輸出:70億3,400万ドル
輸入:77億2,700万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):-6億9,300万ドル
月央で、すでに約7億ドルの赤字です。
ちなみに、2024年01~05月は以下のようになっています(通関ベース暫定版)。
2024年は02月だけがかろうじて黒字で、あとは全部赤字。このままいけば06月も対中国貿易は赤字で締まりそうです。
貿易収支頼みの韓国経済ですが、もはや「中国頼み」には戻りたくても戻れません。これは韓国が陥っている構造的な袋小路の一つなのです。
(吉田ハンチング@dcp)