来年02月にFRB(連邦準備制度理事会)を退任するイエレン議長は、2016年10月に、経済危機での損失を回復するための
解決策になり得るのは唯一「高圧経済(high-pressure economy)」政策だけだ
と発言したことがあります。この高圧経済政策とは、
景気が良いのに金融緩和を続ける政策
のことです。普通は、金融緩和は景気を良くするために行われ、景気の上昇が確認されたら金融緩和をやめるものです。しかし、景気が上向いても金融緩和をやめず、さらに需要が高まるように誘導するわけです。需要の上昇に「高圧力」をかけるためにこの名称があります。
アメリカはご存じのとおり「引き締め方向」に向かっていますが、日本はまさにこの高圧経済政策を行っている最中といえます。しかもまだまだ圧力が足りません。
高圧経済政策ではインフレ率が上昇するといわれますが、日本ではその気配が見えませんので。インフレターゲットの達成はどんどん延期されていくばかり……。
(柏ケミカル@dcp)