アメリカ合衆国のFED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)は14カ国の中央銀行とドル流動性スワップ※1という「ドル」を融通する契約を結んでいます。
韓国ではこれを「通貨スワップ(協定)」(一応( )で協定を入れます)と呼んでなんだか喜んでいるふうがありますが、簡単にいえばドルの借金ですので、満期日が来たら利子を付けて返済しなければなりません。
『NY連邦準備銀行』は納税者に対する説明義務を果たすため、このドル流動性スワップによるドルの貸し出し状況を毎週公開しています。そのため滞納しようものならすぐに世界中に知られてしまいます。
今週も『NY連邦準備銀行』からデータが公表されましたので「定点観測」としてご紹介します。
まず「U.S. Dollar Liquidity Swap – Operation Results」(ドル流動性スワップ-運用結果)です。
『韓国銀行』が新たな利用をしていませんので、ステータスは変化なしです。つまんないですね。
次に「U.S. Dollar Liquidity Swap-Amounts Outstanding」(ドル流動性スワップ-未払い金額)です。
「07日満期」など、返済期日が早いものは全て返却が終わっていますので、未返済金額「187億8,700万ドル」は先週から変更ありません。つまんないですね。
――というわけで今週も変化なしです。つまんないですね。ただし、つまんないのは筆者のせいではありませんのでどうかご寛恕をお願いいたします。
『韓国銀行』にはそろそろまたドルをどんと借りるとか動いてほしいものです。もちろん第1回目の満期日がひたひたと迫っているのですが。約80億ドルもキャッシュがあるのか、大丈夫なのかという疑念が拭いきれません。
※1韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。本稿のタイトルだけはアンカーが韓国の表記に合せて「通貨スワップ」としています。
(柏ケミカル@dcp)