電気自動車用バッテリーの営業秘密を盗んだとして、韓国『LGエネルギーソリューション』が同じ韓国企業『SKイノベーション』を訴え、勝訴した件です。
アメリカ合衆国『ITC』(国際貿易委員会)は『LGエネルギーソリューション』の勝訴としたのですが、まだもめています。
今後10年間当該製品を合衆国には輸入できないと判断された『SKイノベーション』は、工場を建設予定のジョージア州に泣きつき、ブライアン・ケンプ州知事から大統領に「拒否権の発動を促す書簡」を出してもらっています(しかも2回)。『ITC』の判断は大統領の拒否権によって失効することができるからです。
バイデン大統領が拒否権を使うかどうか怪しいところですので、合衆国で動きがありました。
2021年03月23日(現地時間)、ジョージア州議会は満場一致で「韓国企業2社に紛争を終わらせることを求める決議」を採択しました。要するに「和解して、『SKイノベーション』は工場を建てろ」というわけです。
興味深いのは、和解金の具体的な金額が報じられていることです。『Business Korea』の報道によれば、
勝訴した『LGエネルギーソリューション』:3兆ウォン以上
(約2,880億円以上)
敗訴した『SKイノベーション』:1兆ウォン未満
(約960億円未満)
(約2,880億円以上)
敗訴した『SKイノベーション』:1兆ウォン未満
(約960億円未満)
と両社の和解金希望金額に3倍以上の開きがあります。韓国内では『LGエネルギーソリューション』が1兆ウォンを希望しているとされていたのですが、もし今回の報道が正しいなら、実は3倍もの損害賠償を要求していたわけです。
⇒参照・引用元:『Business Korea』「Georgia Lawmakers Urge LG and SK to Settle Dispute Out of Court」
(吉田ハンチング@dcp)