↑『韓国GM』の営業利益は2014年以降ずっと赤字です
上掲のように業績不振の『韓国GM』が従業員を連れて、『GM』メキシコ工場の見学・本社訪問を行っていたのですが――このためだったのかという話です。
韓国メディア『韓国経済』に、2021年06月11日、『韓国GM』の役員が『韓国GM』の労働組合の代表と面談を行って、ストレートに詰問したという記事が出ました。
メキシコ工場を見て何を感じたかね?
メキシコ工場の見学ツアーを行ったのは、この工場が『GM』グループの中でも非常に生産性に優れているため。また、同工場では労働争議が起こったことは一度もない、そうです。
つまり、ストライキばかり行い、極めて生産性の低い韓国工場と比較して何かを感じて帰ってほしい――という考えで工場ツアーを企画したわけです。
以下は『GM』の役員の言葉です。『韓国経済』の記事から引用します。
「世界40カ所のGMの工場が生産量を確保しようと激しく競争している」※1
「労使対立で工場の稼働停止が繰り返されれば『韓国GM』は非常に不利になるだろう」
ジェラルド・ジョンソン・グローバル生産総括副社長
「本社は『韓国GM』に長期投資を決定するための証拠がほしい」
「特に『韓国GM』に労使協力が存在する、という証拠があってこそ確信を持って投資できる」※2
ペレズ・グローバル生産戦略企画総括責任役員
「韓国工場はメキシコ工場と比べて人件費が高くてストライキが多く、生産に関する確信を得られない」
スティーブ・キーファーGM首席副社長
「『韓国GM』の労働組合関係者らがメキシコのシラオ工場※3を見て何を感じたのかが気になる」
※1どの工場にどんな車種を何台という生産量は割り振りの模様
※2毎年の賃金交渉でストライキを繰り返すのは韓国だけだそうです
※3シオラ工場では26年間一度もストライキが起きていないそうです
どの役員もストレートに思うところを述べたようですが、結局のところ『韓国GM』の工場はストライキばかりで生産性が低く、信じることができないといっています。
同記事によれば、「不安定な労使関係が『韓国GM』の仕事を終わらせることもある」というのが役員の認識になります。
役員の詰問に対して『韓国GM』労働組合指導部の反応は以下のようなものだったとのこと。記事から該当部分を引用します。
(前略)
本社の役員の詰問に対し、『韓国GM』の労働組合指導部は「電気自動車を韓国工場に配分してほしい」という言葉ばかり繰り返した。電気自動車を配分してくれれば協力的な労使関係を構築できるという主張だ。
(後略)
『GM』役員からすれば「だめだこりゃ」という感想を持ったに違いありません。『GM』が韓国から撤退しないのが不思議ではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)