韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんはインドを国賓訪問しています。

李在明(イ・ジェミョン)さんは、2026年04月20日(現地時間)、ナレンドラ・モディ・インド首相と首脳会談を行いました。
面白いのは、韓国・インド包括的経済連携協定(CEPA)改善交渉を来月公式に開始し、2027年上半期までに妥結することで合意したことです。
字面は格好良さげに見えますが、韓国にとっては切実な話です。
これは、現行のCEPAが実質的に「使い物になっていない部分が多い」ための再交渉です。
ご存じの方は少ないかもしれませんが、インドの高関税・保護政策に韓国企業が直面しているという現実があります。
さらにいえば、米中対立でインドをサプライチェーンに引き込む必要性があるのです。端的にいえば、アメリカ合衆国から各種の圧迫を受けているので、「自由貿易」を許容してくれて輸出を伸ばせる国を希求しているのです。
インドはしかし、そんな甘い国ではありません。
西原理恵子先生の言葉を借りるなら、「中国人を言い負かすことができるのがインド人」なのです。
インドはG20の中でもかなり保護的な国です。完成品に高関税(特に自動車・電子製品)を賦課し、関税の頻繁な変更はありますし、国内産業保護(Make in India政策)を取っています。
例えば、インドに組み立て完成済みの自動車(CBU:Completely Built Up)を輸入すると、基本税率「70%」です。
インドに輸入される前に部分的に組み立てられた自動車――これをSKD(Semi Knocked Downセミノックダウン方式の自動車※といいます)――の場合でも「35%」が基本関税です。
※たいていの場合、車のエンジンとシャーシが別々に輸入されて、インドで組み立てられます。
その他にAIDC(農業インフラ開発税)、SWS(社会福祉課徴金)が賦課されることがあります。例えば、4万ドル超えの完成品自動車の場合、基本税率が「70%」でAIDCが「40%」という無茶苦茶さです。
韓国からすれば「ちょっと待ってくれ、勘弁してくれ」という話です。交渉しなければならない――となって当然です。
ポスコがインドに製鉄所を造る!
さらに興味深いのは、韓国鉄鋼最大手『ポスコホールディングス』がインドの『JSWグループ』と約10兆7,600億ウォン規模の合弁投資MOUを締結、年産600万トン規模の一貫生産できる製鉄所を建設する――という話になっていることです。
また、『現代造船』はインドに新規造船所を建設し、『現代自動車』は三輪電気自動車の共同開発に着手する――とのこと。
2026年04月20日(現地時間)、李在明(イ・ジェミョン)さんとモディ首相はニューデリーで開催された首脳会談で、CEPA改善を含む政府間15件の了解覚書(MOU)を締結しました。
韓国企業-インド企業も20件のMOUを締結。両国は2030年に貿易額500億ドル達成という目標を立てています。
防衛産業でのアピールも忘れていません。李在明(イ・ジェミョン)さんは現地メディアとのインタビューで、インドに輸出したK9自走砲に言及し、「インドが自ら生産し運用できるよう全面的に支援する」と述べています。
インドは一筋縄ではいかない相手です。韓国の得になればいですね。
(吉田ハンチング@dcp)





