2023年04月13日、韓国の企画財政部が「’23.2月末基準総収入90.0兆ウォン、総支出114.6兆ウォン」というプレスリリースを出しました。
Money1でもご紹介しましたが、韓国政府の税収が予測よりも大きく減少することが見込まれ、財政状況がさらに悪化するのではないか――という観測が出ています。
普段なら定期的に刊行される『月刊財政動向』で済ますのですが、臨時でこのような資料を出しているのはメディアの記事を気にしている証拠でしょう。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。2023年02月の財政収支
総収入:90兆ウォン
総支出:114兆6,000億ウォン
統合財政収支:-24兆6,000億ウォン管理財政収支:-30兆9,000億ウォン
総収入が90兆ウォンですが、これは対前年同期比で「16兆1,000億ウォンの減少」。総支出は対前年同期比で「6兆6,000億ウォン」減らしたのですが、「114兆6,000億ウォン」。
――で、管理財政収支(単に収入から支出を引いたもの)は「-24兆6,000億ウォン」となっています。
社会保障基金の収支も入れて計算した管理財政収支の方は、「-30兆9,000億ウォン」です(政府の財政を考える場合はこちらを使う)。
問題なのは、政府の予算では2023年は「管理財政収支:-58兆2,000億ウォン」としたのに、たったの2カ月でもうその半分以上まで赤字が達していることです。
予算の足らない分は借金で埋めています。
その証拠に、韓国中央政府の02月の債務は、01月より14兆ウォン増加した「1,061兆3,000億ウォン」となりました。
2022年末が「1,033兆4,000億ウォン」だったので、こちらもわずか2カ月で「27兆9,000億ウォンも増加した」のです。
この調子で債務が増えると、「2023年末時点ので政府債務:1,095兆5,000億ウォン」などという政府予測をはるかに上回ることになりそうです。なにせ、この目標まで、あと「34兆2,000億ウォン」しかないのです。
足らない分は借金して埋めるしかありませんが、2023年01~03月の国庫債券(国債)の発行額はすでに「46兆ウォン」と、年間発行限度額の27.4%まできています。
注目したいのは、上掲の外国人が保有する国債の金額です。国内にお金を返すのであれば、印刷すれば済みますが、外国の場合はそうはいきません。
2023年03月時点で、外国人は韓国債を「189.9兆ウォン」保有しています。保有比率は19.8%。韓国債の約2割は外国人が保有しているわけです。
韓国政府の財政はここにきて急激に状況が悪くなっています。
そもそもは、文在寅政権が大幅に支出を拡大したのが原因※なのですが、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は支出を絞れないままに推移し、税収が急減してこうなったのです。
※税収不足を顧みずにポピュリズム政治に邁進してばらまきを行った。支出を600兆ウォン規模まで膨らませたのは文在寅政権。
(吉田ハンチング@dcp)