小ネタかもしれませんが傑作な事案ですのでご紹介します。
2021年09月17日、中国商務省の王文濤長官がニュージーランドのオコナー貿易・輸出振興相にCPTPP※参加申請書を提出したと明らかになりました。
ところが、オーストラリアのDan Tehan(ダン・テハン)貿易・観光・投資相は、17日、すぐさま「加入交渉を始めるためには全加盟国の承認が不可欠。貿易自由化などでハイレベルな水準を満たさなければならない」と、事実上、中国のCPTTP加盟を拒否する声明を出しました。
瞬殺です。
『Financial Review』の記事から一部を引用します。
(前略)
ダン・テハン貿易大臣は『AFR Weekend』に対し、「CPTPPの全加盟国が、中国がこの協定の高い基準と世界貿易機関(WTO)の公約を満たすことができると確信する必要がある」と語った。つまり、中国が昨年、200億ドル相当のオーストラリアの輸出品を禁止・制限したことは、この協定に違反していると考えられる。
「我々が中国に伝えたように、これらは閣僚級の関与を必要とする重要な問題である」とテハン氏は述べた。
テハン貿易相は、中国が加盟するための最初のステップは、CPTPP加盟国が加盟交渉を開始するかどうかを決定することだと述べました。
「CPTPP締約国は、候補国が協定の高い基準を満たし、実施し、遵守し、WTOでの約束や締約国である既存の貿易協定を遵守してきた実績があることを確信したいと考えています」と述べました。
「また、CPTPP締約国は、加盟候補国が本協定の下での約束を誠実に完全に履行すると確信したいと考えています」と述べました。
(後略)⇒参照・引用元:『Financial Review』「Australia places demands on China’s bid to join Pacific trade bloc」
中国は非常に恣意的、かつ一方的にオーストラリアからの輸入品目を制限し、圧力をかけました。
また、Money1でも何度もご紹介してきたとおり、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)WTO(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)に加入する際に交わした約束を何も守っていません。
つまり「加入してしまえばこっちのもの」と考えている無法者です。そのような国を加入させることはできませんし、加入させるべきではありません。
日本も断固として加入に反対すべきです。
中国の面子は丸つぶれになるでしょうが、知ったことではありませんし、自業自得の身から出た錆です。中国の無法者ぶりについては、例えば以下の記事をご覧ください。
※CPTPPは「Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership」の略で「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」。
(吉田ハンチング@dcp)