2023年03月16日、日韓首脳会談が行われました。
その後の共同記者会見では、先にご紹介したとおり、日韓の記者がそれぞれ1名ずつ代表質問をしたのですが、韓国メディアでは『ヘラルド経済』の記者が以下のように聞きました。
(前略)
岸田首相に質問です。韓国内では、日本側の呼応措置が足りないという世論が強いです。
これを好転させるために総理が直接行った、または尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領に提案したいことがあればお願いします。
↑質問は上記Youtube「TBS NEWS DIG」チャンネルの動画からの書き起こし
迂回した表現になっていますが、韓国が主張してきた「日本の呼応 = 謝罪」を、岸田首相自身が行うつもりはあるのか、を聞いているわけです。
岸田首相は、「謝罪」については全くスルーして、「これからの日韓関係において一つずつ成果を上げていくことが呼応である」と述べてかわしました。
この日本の呼応措置、すなわち謝罪について『ヘラルド経済』に興味深い記事が出ているのです。以下に記事の一部を引きます。
(前略)
岸田首相は「金大中・小渕宣言」(21世紀の新しい日韓パートナーシップ共同宣言)に言及したが、「痛切な反省」、「心からの謝罪」について直接言及しなかった。岸田首相は強制徴用被害者らを「旧朝鮮半島出身の労働者」と呼んだ。
大統領府の高官は現地プレスセンターで取材陣と会い、「歴代日本政府が天皇と首相を含め、50回以上謝罪したことがある」と明らかにした。
続けて、「岸田首相も、林芳正外相も歴代の歴史認識に関する談話を継承するとし、その中に謝罪の意味がある」とし、「その謝罪をもう一度受けることが私たちにどんな意味があるのか考える必要があると思う」と述べた。
⇒参照・引用元:『ヘラルド経済』「日, 사과 대신 “역사 인식 계승”…신뢰 회복 형성했지만 구상권 문제 여전[한일 新시대]」
この記事の記者は、岸田首相が謝罪の言葉を述べなかったこと、また金小渕宣言にある「痛切な反省」「心からの謝罪」について触れなかったことが不満な様子ですが、尹錫悦(ユン・ソギョル)政府高官が「日本はこれまでに50回以上謝罪した。これ以上謝罪してもらってどうすんだ」と記者団なだめた模様です。
「そもそも日本は謝罪していない」などという事実と異なる認識の韓国人もいらっしゃるので、この点をあらためて韓国側が述べたことに意味はあるでしょう。
韓国が問題なのは、国際法違反などもそうですが、事実誤認、誤ったことを信じてる人が多いということです。
ですから、麻生閣下の言葉「そういったことも歴史の話になってきてますので、(中略)相手が変わったら同じことをきっちり言わにゃいかん」はとても大事なポイントです。
特に韓国相手の場合は。
日韓通貨スワップについても、「自分(韓国)から断ったのだ」という事実を認識し、きちんと筋を通してから日本と話をすべきでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)