アメリカ合衆国の水素トラックメーカー『Nikola(ニコラ)』の話が続いて恐縮ですが、実はこの『ニコラ』の株式を韓国の『ハンファ』グループが大量に保有しているのです。
『ハンファ』グループ次期総帥が投資を決めて大失敗の巻
これは2020年09月にご紹介しましたが、SEC(合衆国証券取引委員会)の5%以上の株式保有者リストに入っています。
ちなみに、詐欺案件だと後に問題となる『ニコラ』に投資を決めたのは、金升淵(キム・スンヨン)会長の長男であるキム・ドンカンさんで、この人が次期グループ総帥となります。
企業を見る目は大丈夫なのか、という話ですが、投資後に『ニコラ』の株価は急落。何度もご紹介した合衆国『ヒンデンブルグ・リサーチ』によるリポートのおかげです。
しかし、『ハンファ』グループは株価急落にも大株主であるため、ロックアップ条項に引っ掛かって売却することもできませんでした(06月03日から180日の売却制限)。
そうこうしているうちに『ニコラ』の株価は以降もずんずん右肩下がりに(チャートは『Investing.com』より引用)。
耐えきれなくなったのか、ロックアップ期間も過ぎたので、ついに『ハンファ』グループは株式の大量売却を決意したのです。
2021年03月17日(合衆国時間)、『ニコラ』から、
『ハンファ』が保有株式の50%である1,105万株を売却する
ことが発表されました。株式の取得価格は「4~5ドル」といわれています。大量の株式売却ですので、『ニコラ』の株式はさらに下がると思われます。『ハンファ』がどのくらい利益を上げて逃げられるかが見物です。
(吉田ハンチング@dcp)