以下の先記事でご紹介したとおり、韓国では飛ぶリスクの高い「不良兆候企業」が増加しています。特にPF(プロジェクトファイナンス)問題を抱えた建設会社が懸念されています。
韓国「不良兆候企業」が25%増加。来るかリストラの嵐
2023年12月18日、韓国の金融監督院が非常に面白いデータを公表しましたのでご紹介します。「2023年定期信用リスク評価の結果」というもので、企業の信用リスクがどのような状況なのかを示します。⇒参照・引用元:『韓国 金融監督院』公式サイト...
韓国の金融監督院は、「玉石を選別する」として信用リスクがB、C、Dと評価された企業をワークアウトさせる方針を打ち出していました。
「ワークアウト」と聞くとダイエットかな?と思われるかもしれませんが、この場合は「リストラによる人件費の削減や債務整理、資産の売買など過剰債務や固定費を削減すること」を指します。
簡単にいえば、構造調整であり、リストラの推進です。
――で、始まりました。
2024年12月28日、『泰栄建設』(Taeyoung Engineering & Construction)が以下の公示を出しました。
「迅速な経営正規化を実現」するために、金融債権者協議会による共同管理手続き(ワークアウト)の申請を行いました。
同時に以下の公示もだしました。グループ企業から「1,133億ウォン」の短借の実施です。
この短期借入金は「運営資金と流動性の確保」を目的とする――と書いています。
『泰栄建設』の株価は以下のように推移しています。
墜落傾向だったのですが、28日には陽線。リストラを公示したのが好感された模様です。
リストラは、この『泰栄建設』だけでは済みません。
(金融監督院が途中で日和らなければ)不良兆候企業はリストラを行わざるを得ないのです。不景気に拍車がかからなければいいのですね。
(吉田ハンチング@dcp)