2024年05月23日、中国外交部の定例記者ブリーフィングで汪文斌報道官が面白いことを言いましたので、ご紹介しておきます。
『中国新聞社』記者:
今年第1四半期の出入国者数は前年同期比117.8%増の1億4,100万人を超え、中国と海外との人の流れは過熱の一途をたどっています。 これについて報道官のコメントは?
王文斌:
今お話があったように、ここ最近、航空路線の再開、入国円滑化措置、相互ビザ免除など複数のメリットを持つ国の増加などにより、中国と外国との人の交流の熱気は著しく高まっている。中国と外国の「双方向の人の流れ」はまた、中国が高いレベルで対外開放を続けていることを示す鮮やかな光景となっている。
(以下の文は白髪三千丈式の駄文なので飛ばしても大丈夫です:引用者注)
ここしばらくの間、中国は訪中ビザを最適化する「3減3免」措置を打ち出し、外国人の中国入国を促進する5つの措置を実施し、外国人のモバイル決済の困難を積極的に解決し、最近ではクルーズ船で旅行する外国人ツアー団体のビザなし入国を実施し、港湾における国際クルーズ船の物資補充の基本システムを確立し、外国人の訪中に継続的な利便性を提供している。われわれは引き続き外国人の中国入国を促進する。
中国のパスポートの「ゴールド・コンテンツ」は改善され続けており、ますます多くの中国人観光客が休日に飛行機、列車、バスに乗り込み、出先で国際的な旅を始めている。
今年のメーデーの連休中には、800万人以上が中国に出入国し、昨年同期比35%増となった。
中国人と外国人が中国を往来するための高速道路は絶えず舗装され、世界の観光業と国際経済貿易交流の回復を強力に促進し、中国人と外国人の交流、人と人との交流を強化した。
中国と世界の結びつきは今後ますます緊密になっていくと信じるに足る理由がある。
私たちは、より多くの外国の友人たちが中国を訪れ、中外交流のホットな記事をより多く書き、互恵協力のチャンスをより多く発見することを歓迎する。
台湾に新総統が就任し、アメリカ合衆国がより厳しい対応を打ち出しているため、中国に味方してくれる国がなくなってきました。中国はより一層孤立しています。
このQ&Aは「中国は孤立なんかしてないもんね」と外交部が主張したいがために入れられたセッションでしょう。
まだ誤解している人がいらっしゃいますが、中国には報道の自由などありません。全てのメディアは中国当局の監視下にあり、中国人記者からの質問は全部コントロールされています。わざとやっている完全な出来レースです。
それにしても、「中国と外国との人の交流の熱気は著しく高まっている」という回答には恐れ入ります。「中国と外国の双方向の人の流れ」ではなく、中国人が外国に逃げ出している――の間違いではないでしょうか。
当局の勝手な判断で捕まるような国に誰が「行きたい」と思うでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)