2024年が終わりそうになっていますが、韓国の景気はどん底のママです。
政治的な混乱もあり、ウォン安、株安で金融も低迷しています。――で、また韓国の伝統芸が始まりました。
「徳政令」です。
※念のために書きますが、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権になってからも不景気なので、たまりかねて「これは徳政令だろ」という施策は行われてきました。例えばMoney1でもご紹介した以下です。
もう何度だっていいますが、韓国では国民の借金癖(そして返済しない)が改まりません。そのため「これ以上はもう無理」という情勢になると金融当局が非常手段に訴えます。
国民が抱えた債務の一部をチャラにするのです。
これによって債務の一部元利払いが減免されて、少しは流動性が増します。といってのスグに韓国の皆さんは新たに債務を積み始めるので、いつまでたっても状況は「賽の河原」なのです。これは、韓国の宿痾であり、下世話な言葉でいえば「ビョーキ」です。
鉄骨で頭を打つか、霊的に生まれ変わらないと韓国の家計負債の問題は解決などしないだろう――と思わされるわけです。
――ともあれ、今回は2024年12月29日、韓国の金融委員会が「借金の棒引きプラン」を公表しました。徳政令です。
以下をがご覧ください。
<庶民など脆弱層向けカスタマイズ型支援>
① 長期延滞の脆弱層
対象:延滞期間1年以上、元本500万ウォン以下の生活保護受給者、重度障害者
内容:返済猶予(1年間)後、返済能力が改善されない場合、元本を100%減免
※小額脆弱債務者向け「債務免除」制度新設② 短期延滞の脆弱層
対象:延滞期間30日以内の生活保護受給者、重度障害者、70歳以上の高齢者
内容:元本最大15%減免③ 誠実に返済した若年層
対象:個人ワークアウトを利用中の若年層
内容:1年以上返済後、一括完済した場合、元本20%減免④ 就業成功者
対象:未就業状態から就業支援プログラムを修了し、就職に成功した債務調整利用者
内容:事前債務調整: 最低金利(3.25%)適用
個人ワークアウト: 1年以上返済後、一括完済した場合、元本20%減免出典:『韓国 金融委員会』
「庶民など脆弱層向けカスタマイズ型支援」と銘打って、元本500万ウォン以下などの条件を満たせば、最大で「元本を100%減免」という措置を受けられます。棒引きです。
鈴置高史先生も指摘していらっしゃいますが、韓国というのはどの政権でも徳政令を出します。お金が回らなくなるからです。背景あるのは上記のとおり、「金を返さない」「借りられるところから全部借りよう」と考える国民性です。
このような点からいっても、日本人と韓国人は相容れません。日本は韓国にお金を貸すべきではありません。返済しないで「また貸してくれ」と言ってくるのが落ちです。
――それはともかく、国民の皆さんは「借金が減った、わーい」かもしれませんが、その背景には減免された分を不良債権処理しなければならない金融機関があることを忘れてはなりません。
徳政令の分だけ、金融機関の健全性が揺らぐのです。本当におめでたい国です、韓国というのは。
(吉田ハンチング@dcp)