韓国株式市場では、外国人投資家の売り越しが続いています。
韓国の金融監督院のデータによれば、
2021年01~06月累計
19兆4,010億ウォン(約1兆8,431億円)の売り越し⇒データ引用元:『金融監督院』公式サイト「2021年06月の外国人証券投資動向」
となっており、1.8兆円も韓国株式市場からお金を抜いています。
当月07月はどうなっているのかというと、『韓国取引所』のデータによれば、2021年07月27日時点で「1兆6,010億ウォン」(約1,521億円)の売り越しです。このままいけば07月も韓国売り(セルコリア)で締まるでしょう。
なぜ外国人投資家は韓国株式市場から資金を抜き続けるのでしょうか。
『亜州経済(韓国版)』にちょうど国内金融投資業界関係者の言葉を引いた記事がありますので、その記事から該当部分を以下に引用します。
金融投資業界関係者は、「デルタ変異株の拡散がリスク資産を忌避する心理を煽(あお)っており、外国人投資家も国内株式市場から離脱する様子を示している」とし「第2四半期の高い業績発表もピークアウトの懸念が大きいため」と説明した。
感染第4波についての影響があるとしていますが、それはともかく「リスク資産を忌避する心理」、すなわちリスクオフな傾向は確かに影響しているでしょう。
何度かご紹介していますが、投資家の皆さんは規模の大小を問わず、「そろそろ危ないなんじゃないか……」と思いながらダンスを続けている状況なのです。音楽がぱたっと途切れたらすぐに座れるように意識しながら踊り続けるイス取りゲームみたいなものです。
また、韓国企業が好決算を発表しても株価が上がらない(買いにいかない)のは、その業績がピークで後は下がるのではないか、と見ているからと指摘しています。
確かに、韓国メディアが「『サムスン電子』でアーニングサプライズ」などと望外な業績を称賛しても外国人投資家は買いにいきません。すでにそのような結果は織り込み済みだったとばかりに逆に売りにいくのです。
リスクオフ傾向と韓国企業の業績ピークアウト観測が外国人投資家による資金流出の原因ではないか、というわけです。
(吉田ハンチング@dcp)