「リセッション(recession)」とは「景気後退」「景気後退局面」といった意味の言葉です。しかし、定義があるような、ないような言葉で、各メディアでも「景気が悪くなってきました」ぐらいの意味で「リセッションに入った」などと使われたりします。
景気とは循環するもので、「好景気-不景気」の「山-谷」を繰り返しますね。山から谷への下降のスロープのことを感覚的に「リセッション」と呼んでいる、と捉えておけばいいいでしょう。
ただ、この下降スロープをどのくらいの期間で見るのか、つまり「1週間の変動」なのか「半年」なのかなど、時間軸を短く取るのか、長く取るのかで全然違って見えます。例えば、1週間では右肩下がりでも、半年では右肩上がりだった、なんてことはよくあるからです。
アメリカ合衆国では「四半期ごとのGDPが2四半期続けて前期を下回る」とリセッション、という原則があるようですが、しかしメディアの報道などを見てみると、とてもこのような原則を守ってリセッションという言葉を使っているとは思えないでしょう。なにせ、何らかの悪い兆候を見つけてはスグに「リセッション」を連呼するわけですから。
(柏ケミカル@dcp)