「MD&A」とは「Management Discussion & Analysis」の略で、日本語では一般に「経営者による財務・経営成績の分析」と訳されます。これは、企業の財務状況、経営の指針とその進捗などを経営者自身によって分析したレビューを指します。このような情報開示は、株主はじめ広く一般に対して行われるよう求められます。
MD&Aは、それまで知らされていなかった「経営上の懸念」によってある日突然企業が破綻する、なんてことを避けるためにあります。決算短信や企業のIRニュースでは分からないが、企業の経営者が何か問題を自覚してるのであれば、株主に対して正確に報告せよ、というわけです。
MD&A式の情報開示には、以下のようなメリットがあります。
・投資家が経営者の視点で企業を見ることができる
・財務諸表を分析するための視点が提供される
・企業の成長性(将来の利益・キャッシュフローなど)を判断する材料になる
・リスクについての判断材料にもなる
一般的に、株主利益を優先する企業は「MD&A」についても非常に重要視しています。MD&A式の情報開示がない会社は、IRについて未熟で株主重視の姿勢が見えないと判断しても良いぐらいです。
(柏ケミカル@dcp)