2021年10月07日、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)は「Financial Monitor(財政モニター)」を公表しました。
これは、世界各国の財政状況を監視する資料の最新版です。
この中には、韓国の政府負債がどのように推移するかのデータがあります。以下です。
↑2026年には韓国の政府負債は対GDP比率「66.7%」になるこれをグラフ化すると以下のようになります。
ちなみに、このデータは韓国政府が公表している、いわゆる「国家債務の対GDP比率:48.2%」(2021年)とは合いません(以下が企画財政部の予測)。
Money1でも何度もご紹介しているとおり、これは韓国政府が「D1」の数字を使っているためです。
D2:D1に非営利公共機関の負債を足したもの
D3:D2に非金融公企業の負債を足したもの
国家間の比較を行う際には、『IMF』などでは「D2」を用います。
韓国政府がずるいのは、「他国と比較して韓国の政府負債の対GDP比率は低い方だ」などと言い、それに用いるのは比率が低く出る「D1」の方です。
一応韓国政府の名誉のために付記しますが、今回の『IMF』の予測は、2021年04月時点の予測よりもマシにはなりました。なにせ、「2026年の韓国政府負債の対GDP比率:69.7%」となっていたのですから。
しかし、今回の予測でも「2023年の政府負債の対GDP比率:58.5%」ですので、とてもではありませんが、世界的格付け会社『Fitch(フィッチ)』の「2023年に46%を超えたら格付けが下がるかもよ」という言葉を守れそうにありません。
また、残念なことに政府負債の増加速度は、『IMF』がAdvanced Economy(先進国)と分類した国の中で最も速いのです。
韓国の文在寅大統領は「先進国をリードする韓国」を夢見ていますが、政府負債の増加速度についてはそうなっています。
(吉田ハンチング@dcp)