2023年02月09日、『韓国銀行』が「2023年01月以降の国際金融・外国為替市場動向」を公表しました。
毎度のことですが、この中に外国人投資家が韓国の株式市場・債券市場でどのように資金を運用したかのデータがあります。2023年01月は以下のようになりました。
2023年01月
株式:+49.5億ドル
債券:-52.9億ドル
合計:-3.4億ドル
この数字は、買収額から売却額を引いた「純買収額」、すなわち「買い越し金額」を示しています。
株式市場では「49.5億ドル」の買い越しですが、債券市場では「-52.9億ドル」と巨額の売り越しです。
これまで、外国人投資家はコロナ禍の中、韓国の債券市場には資金を投じてきました。
2021年には「561.5億ドル」も韓国債券を買い越しているのです(韓国への純資金流入)。これが2022年には「117.2億ドル」と縮小。
2022年12月は「-27.3億ドル」と純売り越しとなり、2023年01月「-52.9億ドル」と売り越し額が拡大しました。
外国人投資家は韓国の債券市場から01月だけで約53億ドル資金を抜いたのです。
これは2000年に関連統計が集計されだしてからの最高金額。
アメリカ合衆国との金利差が拡大することによる資金流出が注目されます。韓国の金融当局は、金利差が拡大しても資金流出は大きくはならないとしていますが、本当にそうなのかはやってみないと分りません。
債券市場における資金流出は以降も注視しなければならないでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)