『韓国銀行』李昌鏞総裁が激怒。ウォン安を韓銀の失敗みたいに言うな!

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そんな言動にノセられるヤツはいないだろうとスルーしていたら……「いた」ので、結局、『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が激怒する事態となりました。

もう何度だっていいますが、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)のアジア太平洋局長を務めたこともある切れ者で、何より「はは、オレばか嫌い」というふうがある人なのです。

経験といいマクロ経済に対する見識といい、韓国にはもったいないくらいの人物です。

何が李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁を激怒させたかというと――、

『韓国銀行』がRP買い入れを通じて488兆ウォンもの巨額の流動性を供給した。これがウォン安を進行させた理由の一つだ

――という主張が韓国メディアで報じられたからです。

レポ買い入れって何?

まず「RP買い入れ(レポ買い)」についてご紹介しないといけません。

レポ取引(Repurchase Agreement)というのは、中央銀行が金融機関から有価証券を一時的に買い取り、同時に将来の買い戻し(返済)を約束する短期資金供給オペレーションのことです。韓国ではこれを『韓国銀行』が公開市場操作として実施しています。

短期資金の供給という意味があるのですが、これを単純に足しこんで「488兆ウォン」という巨額になったからといって、だからウォン安が進行するのだ――というのは無茶苦茶な話です。

李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が怒るのも無理はありません。

1.レポ取引は買い戻す取引とセット
2.本当にウォンの供給量が増えたのか?

ウォン供給がじゃぶじゃぶになると通貨安が進行する――は基本的に正しいですが、レポ取引というのは、『韓国銀行』が証券を買い取って金融機関に資金を提供するのと、「満期が来たら金融機関が証券類を『韓国銀行』から買い戻す」のがセットになった取引です。

『韓国銀行』は、供給した資金を満期時に金融機関から吸収するのです。

つまり488兆ウォンを供給しても、それは満期時に『韓国銀行』に戻るのです。

しかもレポ取引は短期取引で、『韓国銀行』は「満期は2週間」と説明しています。

レポ取引における『韓国銀行』の買い入れが累計488兆ウォンに達したからといって、その分お金がじゃぶじゃぶになったことを意味しません。

ただし『韓国銀行』によるRP買い入れオペは2025年には「43回」と急増しています。2024年が「17回」ですから、その分の短期資金供給も増加したのです。

また、『韓国銀行』は通貨安定証券の発行などによって資金吸収も行っています。

何よりM2が増加したのかがチェックされるべきです。2026年01月14日に『韓国銀行』が公表した「2025年11月の通貨流動性」を確認すると――以下の表組で実際の数字を確認できます。

M2というのは簡単にいえば「市中にある、すぐ使えるお金がどれくらいあるか」を示しています。

2025年09月中旬以降にウォン安が急進しましたが、09~11月の3カ月のM2を見てみましょう。

韓国「M2」2025年
09月:4,057.5兆ウォン
10月:4,059.5兆ウォン
11月:4,057.5兆ウォン

お金がじゃぶじゃぶどころか、横ばいで11月はむしろ10月から減っているのです。『韓国銀行』のRP買い入れオペによってお金がじゃぶじゃぶになった――という主張自体が大ウソです。

李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が激怒しても当然だといえるでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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