韓国で、原子力発電施設「月城1号機」を廃炉にすると決めたことに絡んで検察が動くという異例の自体になっています。
ことの起こりは、なぜ廃炉決定がなされたのか、その決定プロセスに不当なことはなかったのか、と調べた鑑査院の報告にあります。
先にご紹介したとおり、廃炉決定は文在寅大統領の鶴の一声で決まったことが明らかになっており(文さんが鶴かどうかは多いに疑問ですが)、その上、担当部局である産業通商資源部がタッグを組んで関係書類やファイルを隠滅する始末。鑑査院はほとほと困って、やっとのことで報告書を上げました。
結局「廃炉の決断は経済的な合理性など適切なプロセスが経られたとは言いがたい」というものでした(もっと政権に忖度した言い方になっています)。そこで、野党はこれを太田地検に持ち込んだのです。
で、地方検察は産業通商資源部と『韓国水力原子力』『韓国ガス公社』の押収捜索を行った、と。
与党代表の妄言出る!
この押収捜索について、政府与党『共に民主党』の李洛淵(イ・ナギョン)代表が怒りの声明を出しているのです。なんで?もしおかしな決定だったのならそのプロセスは明らかにした方がいいじゃないですか――という話なのですが、「野党と結託した政治的な意図を持った操作だ」というのです。
この件を報じた『News Dairy』は以下のように李代表の発言を取り上げています。
「まるで昨年(曹国)法務部長官候補者に対する国会人事聴聞会の議論が行われたときを連想させる。あの時も候補者一家に大々的な押収捜索が行われた」
「検察は危険で無謀な暴走をすぐに停止してほしい」
曹国(チョ・グク)さんは日本でも有名になった「疑惑のタマネギ男」と呼ばれた人です。確かに検察は曹候補に押収捜索を行いましたが、結局やってよかったのです。曹国は他にもいろいろなことを行っていたことが判明し、裁判沙汰になったのですから。
李代表は検察の暴走としていますが、この発言はいかがなものでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)