韓国は貿易赤字が続くと国が傾きます。
現在まさにその傾きつつある状況で、これで経常収支の赤字が定着しだすと危ないのです。
韓国のドボン騒動というのは、貿易収支の赤字 ⇒ 経常収支の赤字 ⇒ 外国からの融資の拡大 ⇒ 返済が困難になる ⇒ ドボン騒動で外国に泣きつくという流れになるからです。
韓国にとって都合のよいことに、隣に大変金利の安い国があります。日本です。
調子に乗って日本から巨額資金を調達していなければいいのですが……日本から借りた資金が巻き戻る過程でまたドボン騒動を起こすのではないのか、という嫌な予感は捨てきれません。
2008~2009年の韓国通貨危機の際も、その前段階の2007年には円キャリートレードの巻き戻しが始まっており、韓国を資金流出の渦に巻き込んだのですが、これが再現されると(借金をしたのは自分のくせに)やれ「日本は韓国を助けるのが遅い」などと理不尽な非難を始めかねません。
いまだドボン騒動には至っていませんが、韓国がまたぞろ「通貨スワップ」だなんだと言い出さないことを、心より祈念いたします。
ドボン騒動の再現を避けるためには、まず最初のステップ「貿易赤字」を止める必要があります。
韓国政府が必死になって「輸出だー!」と騒いでいるのは、そのためです。
2023年02月28日、韓国の国務会議において秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官は、どこかで聞いたような話をしました。
秋慶鎬長官は、以下のように発言しています。
「高物価・高金利・高為替レート(ウォン安のこと:引用者注)の中で韓国経済の厳しい状況が続いている」
「当面の危機を克服し、危機後の再躍進のためには、韓国経済が民間と市場中心に活力を高めていかなければならない」
「各省庁は全員が産業省という覚悟で、民間の輸出と投資拡大のために政策能力を総動員してほしい」
秋長官自身が「韓国経済は厳しい状況」と認めていますし、現在が「当面の危機」と認識しています。韓国金融当局Topの1人がこのように述べているので、韓国経済が危機的状況であるのは確かです。
ご注目いただきたいのは「各省庁は全員が産業省という覚悟」で、これは先に尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が述べた「政府機関の人間は全員が産業通商資源部のつもりで……」という発言と同じです。
再度、政府機関のメンバーに発破をかけました。「民間の輸出と投資拡大うんぬん」は、簡単にいえば「お金をひっぱってこいよ」です。
財務大臣に当たる企画財政部長官がこのようなことを言わざると得ないほど、韓国は困っているのです。
(吉田ハンチング@dcp)