韓国は貿易でもうからないと国が傾きます。
すでに傾いてきているのですが、根本的な問題は貿易で黒字が出なくなっていることです。
上掲はあくまでも通関ベースの貿易赤字(貿易収支)ですが(2023年03月は10日までの暫定値)、上掲のとおり03月も赤字なら13カ月連続の赤字達成になります。
韓国政府の焦りは相当なもので、2023年03月13日、企画財政部は「輸出投資責任官会議」を開催しました。
ㅇ本日の会議では
➊省庁別の輸出・投資履行点検
➋輸出活性化のための現場の問題点の解消および追加支援策議題を議論した。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「輸出投資責任者会議」
別添付の資料によれば、貿易金融を既存の「362兆5,000億ウォン」から「364兆5,000億ウォン」に拡大することを表明。2兆ウォンの投入となります。
これは、輸出企業が高金利で資金調達に苦慮しているという状況を鑑みてのこと、となっており、国策銀行である『産業銀行』が、中小・中堅企業に限って金利を最大「0.6%」優遇する2兆ウォン規模の新規貿易金融を提供する――としました。
また、造船、原発の輸出を促進するために、
1.造船会社に対する前払金返還保証(RG)支援を拡大する
(既存70~85%である保証比率を上方修正する)
2.海外原発事業契約を締結した資材・機材を扱う中小・中堅企業に限り、AP Bond(Advance Payment Bondの略:前払金返還保証ボンド)発行のための輸出保証保険の条件を優遇する
――としています。
造船産業については、いまだに「受注ラッシュ!」と喧伝していますので、政府が支援しなくてもよさそうなものですが、韓国政府は危機感を抱いている模様です。いまだに韓国造船大手が黒字化できていない点が相当効いていると見えます。
「AP Bond」というのは、韓国企業が外国で仕事を請け負い、前金をもらったのに、その仕事ができなかったときのためのものです。当然、仕事不履行なので、海外からは前金を返せといわれますが、このBondからそれが返還される――という仕組みです。
海外の企業からすれば、このような仕組みがあると、韓国企業に発注しやすくなるわけです。
という具合で、韓国政府はとにかく必死になって輸出を増やそうとしています。上掲の2兆ウォンは上半期に重点的に使う、とのこと。それだけ現在韓国が陥った状況が危ないことの証明でもあるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)