2023年03月16日、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が一泊二日の日程で日本を訪問します。
日韓首脳会談が行われるのですが、これに併せて韓国の財界人が大挙訪日することが分かりました。
『サムスン電子』の李在鎔(イ・ジェヨン)会長
『SKグループ』の崔泰源(チェ・テウォン)会長
『現代自動車』の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長
が尹大統領に同行する予定で、一大経済使節団となるとのこと。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、先の中東 ⇒ ダボス会議外遊の際にも、同様の経済使節団を引き連れていました。
相変わらずの「ワシが討って出る」式の営業スタイルですが、日本はUAEとは違い、岸田文雄首相や財界Topがなんでも決められるわけではありません。
韓国メディア『News1』がイヤな観測記事を出しておりまして、その中から一部を以下に引用します。
(前略)
この日、日本『NHK』放送も東京で開かれる日韓首脳会談に合わせて日韓財界最高人士の懇談会が開催されると報道した。日付は17日が有力だという。
現在、日本の『経団連』(日本経済団体連合会)と韓国『全国経済人連合会』が準備を行っている。
『全経連』は、未加入企業の『サムスン電子』『SK』『現代自動車』『LGグループ』に招待状を送り、企業も肯定的に検討していることが分かった。
キム・ビョンジュン前経連会長職務代行とシン・ドンビン『ロッテグループ』会長、キム・ユン『三養ホールディングス』会長(韓日経済協会長)などの訪問も予想されている。
財界では日韓首脳会合以後、「部品・素材・装備」業種に対する協業強化に期待をかけている。
(中略)
06日、政府は日帝強制徴用賠償(原文ママ:引用者注)の解法発表以後、両国協議により輸出規制解除とホワイトリスト(白色国家)に対する議論を着手するという立場を明らかにした。
李在鎔(イ・ジェヨン)会長、崔泰源(チェ・テウォン)会長など、半導体企業の総帥が積極的に協業必要性を主張するものと見られる。
十倉雅和『経団連』会長が『住友化学』会長だという点を考慮すれば、協議内容はさらに具体化されるだろうと期待される。
『住友化学』は、『サムスン電子』のOLEDスマートフォン用偏光フィルムを供給するなど、韓国企業と長い縁を結んでいる。
韓国は輸出規制(原文ママ:引用者注)以後、日本依存度を下げるためにサプライチェーンの多様化と技術内在化に積極的に取り組んできた。
フォトレジストの場合、昨年日本依存度を77.4%に下げた。しかし、依然として日本がサプライチェーンの主導権を握っている。
半導体業界関係者は「日本の輸出規制(原文ママ:引用者注)以後、素材のサプライチェーン多様化を遂げたが潜在的リスクが存在した」とし「日本も世界市場をリードする『サムスン電子』・『SKハイニックス』と協業の増大を内心期待しているだろう」と話した。
なぜか「日本も期待しているんだろう?」みたいな結びになっています。
Money1でも何度もご紹介していますが、韓国の『サムスン電子』と『SKハイニックス』は、アメリカ合衆国の規制によって、中国から逃げられなくなっています(『サムスン電子』はまだマシ)。
最新機材も投入できないようになるというのに、中国に造ったファウンドリーをどうするつもりなのでしょうか。また、そのような陥穽に陥った協業に未来はあるのでしょうか。
大挙していらっしゃる皆さんが「技術くれくれ」でないことを祈るばかりです。
(吉田ハンチング@dcp)