韓国『共に民主党』のヤン・ギョンスク議員が『韓国銀行』から自営業者に対する融資残高のデータを入手したのですが、これがなかなか興味深い内容です。
2022年第4四半期末時点で「1,019兆8,000億ウォン」。
2019年第4四半期末時点で「684兆9,000億ウォン」でしたから、3年間で48.9%も借金を増やしたことになります。
コロナ禍の中、自営業者は経営が圧迫されて仕方なく融資に頼ることになりましたが、借金の規模が約1.5倍に膨らむほどの困り具合だったわけです。
自営業者の延滞率(1カ月以上の元利延滞をしたという基準)も上昇しています。2022年第4四半期末時点では「0.26%」で、第3四半期末「0.19%」から「0.07%」上がりました。
忘れてはいけないのは、この延滞率には、例の「満期償還と元利返済の猶予措置」(2023年09月末までの予定:日和って延長を繰り返している)の分が入っていないことです。
猶予措置が生きており「延滞」と認知されていないからです。
このダムでせき止められた融資額に対する返済が迫られた場合、延滞率はさらに上昇し、金融機関の不良債権比率も上がるでしょう。
いつまでも猶予措置を延長するわけにもいかず(いつまでも延長したらそれこそ徳政令になります)、いつかは措置を終えねばなりません。
そのとき阿鼻叫喚の地獄絵図となるかもしれないのです(だからこそ金融監督院は猶予措置の期限がくるたびに延期しています)。
ともあれ、先にご紹介したとおり、韓国の低所得者層の借金はもはや限界です。その証拠に延滞率が急増しています。個人事業主もまた限界で崖っぷちといえます。
(吉田ハンチング@dcp)