韓国は、2024年04月の総選挙をにらんで政治の季節になっています。アメリカ合衆国でもすでに次の大統領選挙が始まっているようなものですが、韓国の方が先に決戦です。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領を担ぐ与党『国民の力』としては、総選挙で国会の過半数の議席を確保し、立法府を押さえる必要があります。
野党に転落した『共に民主党』も過半数を押さえ続けて尹錫悦(ユン・ソギョル)政権をレイムダックに追い込む必要があります。それに成功すれば、次期大統領選挙の勝利が見えてきます。
鈴置高史先生が先の大統領選挙の際に述べられた至言をお借りするなら、これは「誰が監獄に行かずに済むのかのゲーム」なのです。
巻き返せず、(彼らにとって)悪夢のような敗北を喫した場合、『共に民主党』議員は今よりもっとひどい目に遭うこと必至です。
そのため、まさに「蠢動」という言葉がぴったりな様相が、『共に民主党』で始まっています。
まず、疑惑のタマネギ男こと曹国(チョ・グク)さんは、実刑判決が出たにもかかわらず、(スグ控訴して)次期総選挙に出馬すると見られています。
↑曹国(チョ・グク)さんを主人公にしたドキュメンタリー映画のポスター。
前文在寅政権で法務部長官を務めて、尹錫悦(ユン・ソギョル)検察総長(当時)と相打ちになった秋美愛(チュ・ミエ)さんも、2022年07月03日、なぜか突然暴露発言を繰り出しました。
↑尹検察総長(当時)と激しく対立したのが秋法務部長官でした。秋長官の動きは、文在寅大統領にとって都合が悪い尹さんを首にするためのものだったのです。
どんな暴露かというと、「当時、私は辞表を書いていない」というのです。
尹さんの一件を文大統領の望むとおりに片付けたら(尹さんを懲戒処分に追い込んだ)、大統領から「辞めてください」と言われた――と。
「検察改革の志半ばだったので悔しくて辞めたくはなかったのだが、辞めさせられた」「任命者(すなわち文在寅)が自分を切った」という言い分です。
当時どのような報道だったかというと――秋長官が自分で辞職を願い出て、文大統領が承認した――でした。
Money1でも何度もご紹介しましたが、文在寅というのは、「自分の悪評となること」や「謝罪やお詫びをしなければならないこと」の矢面には絶対立たない人物です。
卑劣漢としかいいようのない態度ですが、実は秋長官の件についてもそうだったわけです。
問題は、なぜ秋さんが今この時にこんなことを言い出したか、です。
この人は先の大統領選挙で候補者となったことからも分かるとおり(『共に民主党』統一候補戦で破れました)、政治家に野心があるのです。
総選挙による復権を狙っていると考える他ありません。
2023年06月24日には、李洛淵(イ・ナギョン)さん(下掲写真)がアメリカ合衆国から帰国。アメリカ合衆国留学を行っていたのですが、これを終えて韓国に戻りました。
『共に民主党』の統一大統領候補になれず合衆国に留学というのは、金大中(キム・デジュン)さんを模したのかもしれません。
李洛淵(イ・ナギョン)さんは、先の『共に民主党』統一大統領候補選挙において、李在明(イ・ジェミョン)さんと争い、一応、二番人気につけた人物。
何しに帰ってきたかというと、李在明(イ・ジェミョン)さんが駄目になりそうだからです。「いろいろ活躍の場」があると見ているのです。
ちなみに、李洛淵(イ・ナギョン)さんは『東亜日報』東京特派員、国際部部長を務めた経験があり、「知日派」などと呼ばれることがありますが、この人の書いた記事を読むと、左派・進歩系の人物の言い様であり、とても信用できるものではありません。
この他にも、そろいもそろって札付きとしかいいようのない左派・進歩系の人士が総選挙に向けて蠢動を始めています。
韓国の皆さんは、これらの左派・進歩系人士に投票するのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)