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韓国に「ヨハンの方舟」が来る? ハーフサイズとフルサイズがあるよ

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ちょっと面白い話なのでご紹介します。

韓国メディアで「ノアの方舟が韓国に来る?」という記事が出ています。世界の面白ニュースをウォッチしている人ならスグ「あれじゃないか?」とピンと来たでしょう。

オランダの大工さんが造った「方舟」


↑こちらはハーフスケールの方舟。2007年オランダのShargen(シャーゲン)で完成。底部が黒いのが分かるでしょうか。鋼鉄製の浮体の上に木製で造られており、自力航走能力はありませんが、タグボートで牽引して移動可能です

旧約聖書に登場する「ノアの方舟」を、オランダ人の大工さん(建築請負業者にして創造論者)のJohan Huibers(ヨハン・ハウバース)さんが造ったものです。

一名「ヨハンの方舟」(笑)。

この人は筋金入りで、信仰の成せる技なのでしょうか、ノアの方舟のレプリカを自分で造ることしたのです。しかもまずハーフサイズで造り、その後にフルスケールでもう1隻造っています。

ハーフサイズの方は、1992年に建造計画に着手。2005年に最初の材料となる木材が到着して建造を開始。2007年に幅9メートル × 長さ70メートル × 高さ13メートルの方舟が完成。

このハーフサイズ版は、息子さんやボランティアの手伝いがあったものの、ほとんど独力で造り上げたようなものです。旧約聖書に登場するノアのように周囲から「頭のおかしな人」と思われたかもしれません。

2007年に一般公開が始まりました。2007年04月30日に最初のお客さんが方舟を訪問しています。

海外にまで行って人気に!

すごいのは、この方舟があちこちに移動していることです。

公開から3年半の間に、ロッテルダム、ザーンダム、アーネム、ドラハテン、テクセル島のアウデスシルト、ヴィアーネン、ハルデルウェイク、フリシンゲンなど、オランダのさまざまな場所に停泊しています。

オランダ全土の21の停泊地を訪れ、なんと60万人の訪問者がありました。

2010年には、オランダ人アーティスト、Aad Peters(アード・ピータース)さんに売却されましたが、ピータースさんは、方舟を海外に曳航し、ドイツ、デンマーク、ノルウェーをツアーして回りました。

そもそも波を超える能力などないのですが(2メートルの高さの波は超えられない)、驚くべきことにデンマークからノルウェーまで曳航することに成功しています。

神のご加護があったのかもしれません。

ただ、オスロ港で曳航中に停泊中の船舶(NoCGV Nornen)と衝突事故を起こしています(笑)。「オレの船がノアの方舟とぶつかった」は語り草になったでしょう。

次はフルサイズ版だ! 2012年に完成

それはともかく、ハウバースさんは2009年に実物大のノアの箱舟レプリカに着手。ハウバースさん指揮の下、建設チームが投入され、2012年07月に一般公開されました。

旧約聖書に登場するのと同じサイズ、幅約30メートル × 長さ約135 メートル × 高さ約23メートルです。

旧約聖書では、ノアの方舟のサイズは幅22.25メートル(50キュビト) × 長さ133.5メートル(300キュビト) × 高さ13.35メートル(30キュビト)です。


↑こちらはフルスケールの方の方舟とハウバースさんご本人。


↑動物のレプリカを飾ってノアの方舟感を出しています。


↑中にも牛のマネキンがあったりします。


↑象のマネキンがいい感じです。

このように、世界ビックリニュース案件だった「ヨハンさんの方舟」ですが、今度は韓国に来るというのです。

なぜ韓国に来るのか?

問題は、好事家物件だった「ヨハンの方舟」がなぜ韓国に来るなんて話になっているのか?――です。

『中央日報(日本語版)』が報じているので、以下に記事の一部を引用してみます。

(前略)
17日、韓国キリスト教界の人々で構成された「韓国ノアの方舟誘致委員会」(以下、委員会)関係者によると、オランダの建築家ヨハン・ハウバース氏は2012年に完成した「ノアの方舟」を韓国に寄贈する意思を明らかにして関係当局と協議を進めている。

(中略)

ハウバース氏は韓国を訪れて愛妓峰(エギボン)平和生態公園を訪問するなど、これまで韓半島(朝鮮半島)の南北分断に多くの関心を示していた。

ハウバース氏が平和に対する願いを込めて「ノアの方舟」を韓国に寄贈するという意向を明らかにしたと委員会関係者は伝えた。

仁川(インチョン)と京畿道(キョンギド)内の地方自治体が「ノアの方舟」の誘致・設置に関心を示しているという。

ハウバース氏や委員会との協議を経て最終設置場所が決定する予定だ。

バージ船を使って韓国に運ぶ場合、所要日数は約2カ月半ほどかかるという。

運搬費や補修費、設置費を含めて約50億~70億ウォンが必要になるものとみられる。計画通り推進される場合、来年上半期ごろに韓国に到着すると委員会は説明した。

⇒参照・引用元:『中央日報(日本語版)』「7年間420万ドル投入…5000坪のリアル『ノアの方舟』、韓国へ」

ハウバースさんが韓国にゆかりがあって「平和に対する願いを込めて「ノアの方舟」を韓国に寄贈するという意向を明らかにした」なんて書いていますが、「本当に?」という話なのです。

なぜかというと、過去の報道を掘ってみると、ハウバースさんは「イスラエルに置きたい」といった希望を述べているからです。なぜ韓国なのかといえば、筆者などは「維持が大変なので、どこかに渡したいだけ」なのではないのか、と邪推します。

このフルスケール版も走波性が怪しいので、そもそも韓国まで外洋を曳航するなんてことは不可能なはずです。約50億~70億ウォンとしていますから、ざっくり1/10で日本円にして5~7億円です。

そんなもので済むかね?というのが一つ。

恐らくただの譲渡ではなく、ハウバースさんにもなにがしかのお金が入る「実質的な売却」ではないのか?というのがもう一つです。

『中央日報(日本語版)』の記事には「2012年に完成」「全長約125メートル、全幅約29メートル、高さ約23メートル」と書かれているので、これはフルスケール版で間違いありません。

ただ、記事に併せて掲載されているのは「ハーフサイズ版」の写真と思われるのです。

本当に「ヨハンさんの方舟」を韓国まで持ってくるつもりなのでしょうか?

(吉田ハンチング@dcp)

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