韓国がUAEから受注し、現地に建設していた「バラカ原子力発電所」。
2024年03月01日、最後の4号機が初臨界に到達しました。
Money1でもご紹介したとおり、『韓国電力』は2023年12月には燃料の充填を完了。さあ運転を開始するぞ――まできていました。
01日の臨界到達を受けて、商業用試運転に入り、それが終わったらいよいよ本格商業稼働開始です。
やっと4基そろって動かせる目処が立ちました。1500MWクラス × 4発「計5,600MW」発電可能な施設となります。
2009年に受注していますので、実に15年がかりとなりました。
『朝鮮日報』が面白いことを書いています。
(前略)
チームコリアがバラカ原発プロジェクトをコロナのような困難の中でも成功裏に遂行すると、世界原発業界では、「適切なサプライチェーン、検証されたモデル、熟練した人材があれば、原発建設も適期に予算範囲内で正しく建設できることを示した事例」
という評価が出た。
(後略)
「世界原発業界」というのがどこを指しているのか、また誰が言っているのかよく分かりませんが、バラカ原発のここまでの経緯を理解しているなら、「原発建設も適期に予算範囲内で正しく建設できることを示した事例」などという評価は出てこないはずです。
そそそもが、「ド」がダンピングで廉価受注し(しかも軍事的な密約を付けて)、米国・日本企業に途中で泣きつき、工程表どおりに進まず、遅延。
「適期に予算範囲内で正しく建設でき」たのかどうか、もし本当なら数字を出していただきたいものです。
そもそも「400億ドル」という激安価格で受注しています。この予算内で本当にまとまった――というなら、それこそ世界原発業界が仰天するでしょう※。
※当時、フランス企業連合が提示した金額が「700億ドル」、日本合衆国連合が「900億ドル」を提示したと推測されています。ですので、韓国の受注した「400億ドル」はド・ダンピング価格です(しかも軍事的な密約を結んでの受注)。
ぜひ世界を驚かせる韓国の技術とお金の使い方と開陳してほしいところです。
ともあれ、4号機の試運転が無事に完了するまで、UAEに無事に渡せる最後の最後まで、気を抜かないで仕上げていただきたいものです。
なにせモノが原発で、しかも場所は外国。「やっちゃったテヘペロ」では済みません。
(吉田ハンチング@dcp)