韓国通貨「ウォン」の安値トレンドの行方が注目されていますが、2020年02月28日(金)の為替市場が締まりました。驚きの結果は以下のとおりです(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
28日深夜の状況をご紹介した記事の時点よりウォン高が急速に進行。終値は「1ドル=1,200.32ウォン」で、Money1で防衛線と呼んできた「1ドル=1,200ウォン」まで戻されてしまいました。結果、28日は上記のとおり長い陰線(チャート上で下落するローソク足のこと)となりました。
韓国時間が終了時点まではウォン安進行の陽線(チャート上で上昇するローソク足のこと)だったのですが、先の記事でもご紹介したとおり欧州時間、アメリカ時間で見事にウォン高にひっくり返した形です。
28日のプライスアクションをローソク足1本が1分間の値動きを示す「1分足」で見ると以下のようになります。
先の記事でご紹介したおよそ「1ドル=1,206.8ウォン」に引ける「ウォン高のレジスタンスライン」は29日01:45に破られました。しかも破られ方が尋常ではありません。
赤丸で囲った「A」のポイントですが、ローソク足の値が下に一気に飛んでいるのがお分かりいただけるでしょうか? このような値が飛んでの下落は「B」のポイントでも見られました。
この時間帯を拡大すると以下のようになります。
「A」の下落では約2ウォン、「B」の下落では約1ウォンの値が飛び、非常に強いウォン高方向への動きでした。
28日が終わりましたので2020年02月最終週が締まりました。ローソク足1本が1週間の値動きを示す「週足」で見ると、以下のようになります。
02月最終週は、「1ドル=1,206.97ウォン」で始まり、一時は「1ドル=1,222.41ウォン」までウォン安が進行しましたが、結局防衛線まで戻されたという値動きの派手な週で、上ヒゲの長い陰線となって締まりました。
再度ウォン安への挑戦となるのか、それともウォン高が進行するのか次週の値動きが気になるところです。韓国の通貨当局は介入を行っていたでしょうか? 筆者は「積極的に介入していた」と考えます。そしてかなりのドルをつぎこんだと(恐らく中国はもっと派手に)。本当のところは分かりませんが……。
追記
2020年03月02日(月)の市場が開きましたので、10:07現在の初動について以下の記事を制作しました。併せてお読み頂ければ幸いです。
(柏ケミカル@dcp)