2024年10月29日、日本の外務省が以下のリリースを出しました。EUの外務・安全保障政策上級代表が訪日するという公表です(面倒くさい方は以下のリリースは飛ばして中国外交部の反応まで進んでください)。
10月31日から11月2日まで、ジョセップ・ボレル・フォンテジェス欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長(H.E. Mr. Josep Borrell Fontelles, High Representative of the European Union for Foreign Affairs and Security Policy, Vice-President of the European Commission)が訪日します。
1.ボレル上級代表の滞在中、岩屋毅外務大臣は、11月01日に第1回日・EU外相戦略対話を行います。
2.今回初めてとなる外相戦略対話では、安全保障分野における協力を中心に、日・EU関係や地域・国際情勢等について意見交換を行う予定です。
3.また、外相戦略対話の機会に日EU安全保障・防衛パートナーシップを公表するほか、日EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)の批准書等の交換を行う予定です。
4.今般の訪日を通じ、戦略的パートナーである日・EU関係が一層強化されることが期待されます。
⇒参照・引用元:『日本国 外務省』公式サイト「ボレル・欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長の訪日」
本件について、11月01日の中国外交部は、記者からの質問に答え、定例記者ブリーフィングにおいて以下のように述べました。
『AFP』記者:
EUの外交・安全保障政策上級代表である Josep Borrell (ジョセップ・ボレル)氏が本日より日本を訪問しています。訪問中、日本政府とEUは「安全・防衛パートナーシップ協定」に署名する予定です。
報道によれば、この協定は中国を念頭に置いたものであるとされています。
中国側は日EUの協定締結についてどのように対応していますか?
林剣:
各国が行う安全保障や防衛協力は、地域の平和と安定を促進するものであるべきであり、第三者を標的にすることや他国の安全利益を損なうものであってはならない。強調したいのは、歴史的な理由から、日本の軍事的動向は国際社会やアジアの近隣諸国から常に注目されているという点だ。
日本側には歴史からの教訓を真摯に汲み取り、平和的発展の道を堅持し、アジア近隣国の安全への懸念を尊重し、軍事安全の分野で慎重に行動することを求める。
また、EU側にも、地域諸国の領土や海洋権益問題に介入せず、地域の平和、安定、発展に対して建設的な役割を果たすことを期待している。
「歴史的な理由から、日本の軍事的動向は国際社会やアジアの近隣諸国から常に注目されている」そうです。
厚顔無恥な発言といえば、中国外交部です。よくこんなことが言えたものです。
歴史的じゃなくても、むしろ注目されているのは「中国の軍事的動向」でしょう。
周辺国の全てが、「中国に」地域諸国の領土や海洋権益問題に介入せず、地域の平和、安定、発展に対して建設的な役割を果たすことを期待している――のではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)