すでに読者の皆さまもご存じかと思いますが、中国の首都・北京で飲食業が壊滅的な打撃を受けています。
YouTube上でも商都・上海でシャッター街が広がっているなどという動画を散見しますが、首都北京も同様です。ネット上にも「外食産業の営業利益が88%減少した」というニュースが出ています。
これは、北京市の統計局が2024年08月28日に公表したデータを基にしています。実はすでにオリジナルは削除されており、閲覧できなくなっています。以下がそれです。
↑赤い枠で囲まれているのが外食産業の2024年上半期のデータです。「年間収入1,000万元以上」の外食産業(企業)の利益総額は1億8,000万元、前年比88.8%減、利益率 0.37%。
営業利益を外食産業の区分別に見ると以下のようなります。
北京市外食産業の営業利益と対前年同期比増減
外食産業全体:1億8,032万元(-88.8%)
⇒正餐サービス:-7,651万元(–)
⇒快餐サービス:2億4,382万元(-49.9%)
⇒飲料および冷飲サービス:2,595万元(-86.1%)
⇒配達および外売(テイクアウト):1,402万元(–)
⇒その他の飲食業:営業利益:-2,315万元(–)
外食産業全体(2,628社)合計で営業利益が「-88.8%」なので、ほとんど9割減です。
「正餐サービス」とは「フルサービスレストラン」、テーブルサービスを提供するレストランを指します。一方、「快餐サービス」は「ファーストフード」や「セルフサービス型の飲食店」を意味しています。
上掲のとおり、テーブルサービスを行うフルサービスレストランは営業利益が赤字。
「ファーストフード」や「セルフサービス型の飲食店」は営業利益が「-49.9%」で半減。
これは惨状としか言いようがありません。そりゃシャッター街になろうというものです。
このデータを参照した記事が中国語メディアにも出ていますが、「这可是帝都!」(これがまさに帝都の状況だ!)という感想も上がっています。
習近平さんが帝かどうかは存じませんが、首都でもこれです。これは駄目ですね。
(吉田ハンチング@dcp)