2025年04月14日、『韓国銀行』が「韓国 経済通貨別輸出入統計2024」を公表しました。
2024年の輸出(通関基準)における米ドル建ての決済比率は、前年に比べて1.4ポイント上昇
一方で、ユーロ(-0.8ポイント)、円(-0.3ポイント)、ウォン(-0.2ポイント)は低下2024年の輸入(通関基準)における中国人民元建ての決済比率は、前年に比べて0.7ポイント上昇
一方で、ウォン(-0.3ポイント)および米ドル(-0.2ポイント)は低下⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2024年 決済通貨別 輸出入」
この資料は、韓国の輸出および輸入において、どの通貨が決済に使われているかを示しています。
2024年、輸出における決済通貨の84.5%が「ドル」です。
2023年は83.1%だったので、ドルのシェアは1.4%ポイント増加しました。
次に輸入。以下です。
2024年にドルは80.3%で、対前年比で0.2%ポイント減りました。人民元は2024年は3.1%で、対前年比で0.7%ポイント増加しています。
輸出においても輸入においても、決済通貨はほとんどドルなのですが、輸入においては、人民元がじわりとシェアを増やしています。
面白いのは、「輸入」に対して韓国がどの通貨を用いて支払ったのか?――です。地域・国別に以下のような表組にまとめられています。
表組を和訳すると以下のようになります。
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面白いのは、輸入の場合、韓国は相手国の通貨で支払うことが多いという点です。
例えば、EUが相手の場合、ドルは「25.1%」、 ユーロが「45.8%」となっています。また日本の場合には、ドルが「49.0%」で、円が「43.4%」です。ウォンのようなローカルカレンシーではなく、ハードカレンシーであることのメリットでしょう。
注目は対中国です。中国の場合、ドルが「80.9%」で、人民元は「13.9%」となっています。人民元決済は、
2020年:6.4%
2021年:6.7%
2022年:7.8%
2023年:10.4%
2024年:13.7%
と増加してきましたが、それでもまた「80.9%」はドルです。
早い話が、韓国に輸出する中国の皆さんは「ドルで支払ってほしい」わけです。
(吉田ハンチング@dcp)