日本の『株式会社ダイドー電子』が2003年10月に中国に設立した『大同電工(蘇州)有限公司』が解散する――という報道が出ました(以下は『株式会社ダイドー』HPにある同社の紹介)。
↑『大同電工(蘇州)有限公司』についての紹介/スクリーンキャプチャー⇒参照・引用元:『株式会社ダイドー』公式サイト「大同電工(蘇州)有限公司」
2003年設立なので、すでに中国進出20年の会社なのですが、事業内容はネオジム系熱間加工磁石(NEOQUENCH-D)の製造と販売。
NEOQUENCH-D磁石は、
・世界最高磁力レベルのラジアル異方性リング磁石
・多様な着磁(スキュー、矩形波等)が可能
・接着、組み付けが容易な長尺リングの製造が可能
となっています。世界的な技術力を有する会社なのですが、09月04日をもって解散となりました。解散の理由は従業員に対しては「グループ戦略の調整や経営状況の変化などの客観的な要因を考慮し、早期に会社を解散することを決定した」と通知されたとのこと。
つまり中国からの撤退です。
従業員は全員解雇ですが、報酬は月次N+3ベースで精算と発表されており、退職に当たっては手厚い施策を行っています。中国の経営者はすぐに逃げてしまいますので、この点はさすが日系企業といえるでしょう。
同社の中国撤退はSNSでも話題になり、『Radio Free Asia』の報道によると――
(前略)
関係者によると、一部の古参従業員は最大20万元の補償金を受け取ることもできるという。一部のネチズンは「諦めたくないが、何もできることがない」「福利厚生が充実し、給料の滞納もしないこの会社に敬意を表する」とメッセージを残した。
(後略)⇒参照・引用元:『Radio Free Asia』「苏州日企宣布撤资」
――となっています。
自由主義陣営国と、「習近平による新しい社会資本主義」とやらば相容れません。中国から資本が逃避するのは当然のことです。日本企業はどしどし中国から撤退すべきでしょう。
とにかく中国にお金をやらないことです。
(吉田ハンチング@dcp)