2026年05月27日、韓国の金民錫(キム・ミンソク)国務総理(首相に相当)は、「大韓民国2045戦略樹立委員会」の第1回会議を開催。

この金民錫(キム・ミンソク)さんというのは前科三犯のボンクラですが(上掲写真)、「大韓民国2045国家発展戦略」という国に中期発展プランを策定することにした――としました。
もう何度だっていいますが、2026年06月03日には韓国で全国地方同時選挙が行われます。大きなホラを吹いて、国民の歓心を買おうという姑息な手に出たものと見えます。
何を言うやら――みたいなプレスリリースが国務総理公式ページに出ています。

↑国務総理公式ページに行くと、このようなホップアップがでます。「【ペット政策提案】ペット動物、ペット動物の家族、非飼育者が共に幸福に生きていく社会を作るためのさまざまなアイデアを提案してください。(右上ロゴ)大統領直属 国政企画委員会」と書いてあります。ボンクラでしょ?
一応以下に全文を和訳しますが、長いので面倒くさい方は次の小見出しまで飛ばしていただいても大丈夫です。
ㅇ「大韓民国2045戦略策定委員会」の発足は、最近、わが国がAI大転換、二極化、地方消滅、人口構造の変化、気候危機などの構造的な課題だけでなく、通商・安保・サプライチェーンなど新たな複合危機に同時に直面している状況において、
– 国家全体の力量を結集し、これらに体系的に対応するための国家レベルの中長期国家発展戦略を策定することにその目的がある。
ㅇ「大韓民国2045戦略策定委員会」は、年内の最終発表を目標に、韓国の中長期国家発展戦略の策定を推進していく予定であり、そのために必要な事項を審議・調整する最上位機関としての役割を果たすことになる。
□金首相は、あらゆる分野で世界をリードする先進国となるためには、国政全般を網羅する中長期計画と一貫した戦略が不可欠であることを強調し、
ㅇ委員会を中心に、未来社会の主役である青年世代と共に各界各層の声を幅広く取り入れ、誰もが共感し、望む大韓民国の未来の青写真を策定するよう要請した。
□今回の第1回会議では、韓国の中長期国家発展戦略策定推進体制を本格的に稼働させるため、大韓民国 2045国家発展戦略策定の推進方向、国民とのコミュニケーション計画および国民コミュニケーション団の運営方案などが議論された。
ㅇ本日の会議で議論された主な内容は以下のとおりである。
<①大韓民国2045国家発展戦略策定の推進方向>
□「大韓民国2045戦略策定委員会」は、わが国の経済・社会の構造的課題および複合危機に体系的に対応するため、汎国家的力量を結集し、韓国の未来像と目標を盛り込んだ中長期国家発展戦略の策定を推進する。ㅇ特に、これまで個別省庁単位の中長期計画が断片的に推進されてきた限界を克服し、韓国初の長期総合戦略である「ビジョン2030」(2006年)を発展的に継承し、国家次元の総合的な中長期戦略を策定する予定である。
□まず、光復100周年である2045年を目標年として設定し、韓国の未来像と政策方向を提示する、一世代先を見据えた未来戦略を設計する。
ㅇ2045年は、今生まれた子供たちが成人し、現在の青年たちが未来社会の主軸となる時点であり、大韓民国の根本的な構造改革と大転換の課題を定着させるために必要な中長期的な時間軸であるとともに、
ㅇ光復以降の産業化と民主化の成果を土台に、品格ある大韓民国を実現するための新たな飛躍を準備するという歴史的・文化的な象徴性も込められている。
□また、今回の中長期国家発展戦略は、幅広い意見の収集を通じて、主権者である国民が直接未来を設計し、共に作り上げていくという点に核心がある。
ㅇこのため、中長期国家発展戦略の名称およびビジョン(スローガン)、政策アイデア、その他の自由意見などを収集するための国民公募(mpbvisionidea.kr)を実施中である。
ㅇまた、未来社会の主役である青年をはじめとする一般国民の意見を幅広く反映させるため、タウンホールミーティング、利害関係者懇談会、セミナー、世論・アンケート調査など、多角的な意見収集を推進してい
く予定だ。ㅇ特に、若者の視点に立って未来戦略を設計するため、中長期戦略に関する民間研究チームも、政府系研究機関や大学教授など、30~40代の若手博士を中心に構成・運営しており、
-今後、若者の意見聴取の過程では、政府内の若者関連プラットフォームだけでなく、主要な若者団体やネットワークなども幅広く活用する予定である。
※(例)青年政策調整委員会の民間委員、各省庁の青年補佐役、および2030青年諮問団など
□一方、中長期国家発展戦略は、省庁横断的な政策の優先順位と資源配分の基準を示す最上位の政策ガイドラインとして、今後の政府の国政運営、中長期・詳細計画の策定などに影響・連携するよう設計する方針だ。
ㅇ このため、経済・社会・平和・安保・通商など国政運営の全分野にわたり、国民からの意見聴取結果、民間研究チームの調査、関係省庁の核心推進課題などを総合的に反映させる方針であり、
-中期(~2030年)および長期(2030年以降)の観点から、推進すべき中核的な実践課題を体系的に提示する計画である。
ㅇまた、政策課題は5年単位の国家財政運営計画および単年度予算などに反映・裏付けすることで、実行力の高い「生きた戦略」として策定する。
< ② 国民との対話計画および国民対話チームの運営方針 >
□今回の中長期国家発展戦略は、社会的受容性を確保するため、国民に対する開放的なコミュニケーションを原則として推進する予定であることから、
ㅇ国民からの意見聴取などを体系的に企画・推進するためのコミュニケーション・ガバナンスとして、国民コミュニケーション団(団長:キム・ウォンジャンサムプロTV副社長)を構成する。
□国民コミュニケーション団を中心に、段階的・立体的な方式で広範な国民からの意見聴取を推進していく計画であり、
ㅇ特に、2045年の未来社会の主役となる青年をはじめとする一般国民の問題意識を幅広く反映させるため、全国民参加型の戦略策定方式を採用する。
□併せて、大韓民国の根本的な構造改革などのための核心課題を導き出し、国民の関心と参加を高めるため、多様な意見収集方式および手法を活用する一方、全方位的な広報も並行して行っていく予定である。
駄目さ満点な中期計画が見える
長いばかりで中身がさっぱりないプレスリリースですが、ご注目いただきたい箇所が2つあります。
一つは「あらゆる分野で世界をリードする先進国となる」です。韓国の首相は厨二病的な目標を持っているのです。
韓国の大統領府政策室長や雇用労働部長官が共産主義国のような主張をしていますので、邪推するなら、これは「韓国版計画経済の策定」か何かなのでしょうか。
もうひとつは「韓国初の長期総合戦略である「ビジョン2030」(2006年)を発展的に継承し、国家次元の総合的な中長期戦略を策定する」です。
この「ビジョン2030」というのは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領時代に策定されたものです。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)さん時代の長期目標を継承とするというのは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)さんを偉大な先輩と崇める左派・進歩系人士独裁政権らしいですが、このビジョン2030にも優れたポイントはありました(過去形であることに注意してください)。
例えば、少子化・高齢化への先制対応を極めて重視していた点です。
当時すでに、生産可能人口減少・超高齢化、出生率低下を「構造危機」と規定していました。
ですから、
保育
教育
育児支援
高齢者介護
健康保険
――を「福祉」ではなく、将来成長への投資と位置づけました。これは当時の韓国としてはかなり先進的な考え方だったのです。
また「成長と福祉の好循環」を企図していたのは、最大の思想的特徴(?)といえるかもしれません。それまで韓国では「成長 vs 福祉」と対立概念が語られてきました。
しかしビジョン2030は、「福祉が人的資本を強化し、それが成長を支える」という「社会投資国家」発想を語りました。その正誤は別にして、これも韓国にとってはそれまで実現されたことの薄い発想だったとはいえます。
最大の問題は「お金」でした。
「ビジョン2030」を実現するには、2030年までに約1,100兆ウォン追加財政が必要だと試算しました。
当たり前ですが、「誰が負担するのか」を曖昧にしました。その結果、増税論争を招くのみならず、「バラマキだ」「左派福祉国家化」などの批判を浴びました。
しかも、時期がいけませんでした。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権末期で保守寄り勢力からの反発・支持率低下が現れており、結果として「長期ビジョンとしては評価された(かもしれない)が、政治的には失敗した」――となったのです。
今頃ナニいってんだ「ばっかじゃねーの」
盧武鉉(ノ・ムヒョン)酋長はトンチンカンな人物でしたが、現在の左派・進歩系人士の間では「聖人」のように崇められ、一種の聖域化しております。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)時代の「ビジョン2030」を継承するというのは、政治的、思想的なものまで引き継ぐという表明のように見えますが、現在の左派・進歩系政権にとっては「当然のこと」なのでしょう。学生時代に火炎瓶を投げて学生運動を行っていた現在高齢者の「妄執」といえば、言い過ぎでしょうか。
はっきり言えば「ばっかじゃねーの」です。
現在は2026年です。「ビジョン2030」が語った、
少子化
高齢化
二極化
社会移動性低下
地域衰退
(というか「地域消滅へ」です)
――は、2026年現在、「予測」ではなく「現実」になっています。
特に韓国は、
合計特殊出生率が世界最低水準
首都圏一極集中
地方消滅危機
若年層の住宅・雇用絶望
超高速高齢化
――が同時進行しています。それなのに、今さら「2030ビジョン」を継承して「社会投資国家」を目指そうとでもいうのでしょうか。さすが「時間軸がズレている国」韓国です。
「2006年なら予防だった」かもしれませんが「2026年はもう発病後」なのです。
結論はいつもと同じです。青い猫型ロボットでなくても「ばかだねえ。じつにばかだね」と言うでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)






