初夏に入ると、中国南部では例によって大雨・洪水のニュースばかりになります。もはや毎年恒例の年中行事なので、世界中で「はいはい今年もですね」と驚きはしません。
しかし、その規模が特大になれば、やはり驚愕することになります。
2026年07月17日午前09時08分ごろ、重慶市彭水ミャオ族トゥチャ族自治県・漢葭街道の烏江三橋付近で大規模な山体崩壊(地すべり)が発生しました。

上掲のような無茶苦茶な土砂崩れで、「山体崩壊」という表現がぴったりハマるような大事故です。

↑左が崩壊前の写真。右が崩壊後ですが、赤い破線が囲まれた部分が崩壊しました。

↑巨大な岩石や建物が残骸が確認できます。
以下が当局が出した状況通報です。
状況通報
07月17日午前9時8分、重慶市彭水県漢葭街道で突発的な山体崩壊が発生し、その下方にあった複数の住民用建物が倒壊した。
初歩的な確認によると、17日午前08時ごろ、コミュニティーの網格員(地域巡回員)が散発的な落石を発見したことから緊急警報を発令し、地元当局は速やかに住民60人余りを全員安全に避難させた。
避難の過程で山体崩壊が発生し、一部の人員が土砂に埋まった。具体的な人数については、さらなる確認を待っている。
事故発生後、重慶市党委員会および市政府はこれを高度に重視し、市党委員会の主要指導者は直ちに映像を通じて救助・対応活動の指揮を執った。
また、担当の市指導者、市応急管理局、市計画・自然資源局の主要責任者が現場へ急行した。
応急管理、公安、消防、計画・自然資源、衛生健康など各部門の専門救助隊は、地元当局と連携して救助・対応活動を進めている。
17日午前11時38分現在、閉じ込められていた8人を救助しており、直ちに病院へ搬送して治療を受けさせた。いずれも現在のところ命に別状はない。
現在、捜索・救助活動を全面的に進めている。
現場救援指揮部
2026年07月17日
興味深いのは、
17日午前08時ごろ、コミュニティーの網格員(地域巡回員)が散発的な落石を発見したことから緊急警報を発令し、地元当局は速やかに住民60人余りを全員安全に避難させた
――と書いている点です。この山体崩壊が発生する前に、落石を確認した地域巡回員が避難を促し、それで60人余りが命を落とさずに済んだ――としています。
問題は「これがウソだ」という動画が出てきたことです。
例えば法輪功系の歌舞いているメディア『中国見聞』がYouTubeに動画を上げています。
この中に、地すべりが発生した09:08――の5分前に該当場所を通過したクルマの「ドラレコの動画」が残っていました。
それによると山体崩壊の5分前の時点で人々が避難しているような様子は見られなかった――とのこと(下の動画の1:10近辺)。
ですから、多くの人が避難できました――なんていう中国当局の説明とは合致しません。

上掲の現場画像を見るだけで多くの犠牲者が出たことが容易に想像できるのですが、2026年07月17日午後06時30分時点で、8人死亡、行方不明34人、1,100人以上が無事に避難した――重慶市が公表しています。
毎度のことですが「本当にその被害で済んでいますか?」――が非常に疑問です。
(吉田ハンチング@dcp)







