韓国がアメリカ合衆国から突きつけられている「対米戦略投資」の話です。
韓国が一向に資金投下を行わないため、合衆国の要求が露骨になってきました。

タイムリーにご紹介しそこないましたが、2026年09月17日、合衆国は「対米戦略投資のうち100億ドルを2026年中に先払いしろ」と要求していることが明らかになりました。
今回はこれを受けての話です。
『ソウル経済』の記事から一部を以下に引きます。
22日、政界によると、政府は同日開かれた国会産業通商資源中小ベンチャー企業委員会の非公開全体会議で、合衆国側とこのような内容の原発初期投資案について協議していると報告した。
これに先立ち、合衆国は2,000億ドル規模の対米戦略投資に関連し、韓国に対して今年中に約100億ドルを先行して執行するよう要求した。
韓国が実際に大規模な対米投資を履行する意思があるのかを、早期の資金執行によって示してほしいという趣旨だ。
政府は、事業が確定していない状態であるため、多額の現金を先に送るのではなく、実際の原発建設に必要な機材をあらかじめ発注する方式で進める方針を固めた。
米韓が見いだした妥協点は、原発の長納期品(long lead item)の先行発注だ。
原発には、発注から実際の納入まで4~5年を要する中核機材が少なくない。原発プロジェクトが本格的な建設段階に入る前に、こうした機材を先に発注すれば、事業全体の期間を短縮することができる。
合衆国としては、韓国の対米投資資金を早期に執行させながら原発建設のスピードを上げることができ、韓国としては、事業とは無関係にまず現金を合衆国へ送るという負担を軽減できるというわけだ。
政府は特に、先行発注に投入される資金の相当部分が、韓国国内の原発企業の受注につながる可能性があるとみている。
(後略)
한미가 찾은 절충점은 원전 장주기 품목(long lead item)의 선발주다.
(米韓が見いだした妥協点は、原発の長納期品の先行発注だ)
と、いかにも米韓が合意したように書いていますが、その少し前では政府の国会報告について、
정부는 … 미국 측과 이 같은 내용의 원전 초기 투자 방안을 협의하고 있다고 보고했다.
(政府は……合衆国側とこのような内容の原発初期投資案について協議していると報告した)
と書いてます。これは「합의했다(合意した)」でも「타결했다(妥結した)」でもありません。「협의하고 있다=協議している最中」と見なければなりません。
話を整理します。
韓国政府が内部で検討していたのは、09月にまず22億ドル以上を送金し、2027年から年間最大200億ドルの範囲で本格執行するという案でした。
これに対して、しびれを切らした合衆国側が、2026年中に約100億ドルを要求。
韓国側の想定の約4.5倍に膨らんだことになります。
先にご紹介したとおり、韓国政府は対米戦略投資の国会への報告を2026年09月17日に予定していたのですが、16日に急きょ延期しました。
土壇場で合衆国から100億ドルを2026年中に入れろ――と要求されてこれが原因で延期されたものと見られます。
問題は「100億ドル分の長納期原発機材を先行発注すれば100億ドルを先行執行したことになるのか」――です。
2026年09月22日、産業通商資源部の金正官(キム·ジョングァン)部長(長官)は、国会報告で、金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官は、「政府が推進意思を決定したプロジェクト1件」とは別に「まだ具体的な推進意思を決定した事業ではないが、両国の関心を反映した2件のプロジェクト推進計画」を報告した――と述べています。
決定済み1件というのは「テキサス州エンシナルのガス複合火力発電所事業」で、まだ調整中の2件というのは「合衆国の原発投資事業」「アラスカ液化天然ガス(LNG)事業」と見られています(具体的にはまだ判明していません)。
つまり驚くべきことに、原発プロジェクトそのものがまだ最終決定していないのに、その原発向け機材を先行発注して100億ドル問題を処理しようとしている――のです。
合衆国が求めているのは、対米戦略投資を履行するつもりがあるのを証明するためにも「100億ドル」を先行して入れろ――なのに、「原発部品を発注しますから」という対応です。
これでガラをかわせるのでしょうか。

この大事な時期に、韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんは「国連総会 ⇒ メキシコ」の外遊に出ています。
経済的無知蒙昧ですからいても邪魔にしかならないでしょうが、一応、国の責任者である人物が「大事なときにいない」というのはいかがなものか――です。
(吉田ハンチング@dcp)





